UnityのTile Map(タイルマップ)を使い方
目次
概要
Unityのタイルマップは、2Dゲームの背景やステージを効率的に作成するための強力なツールです。この資料では、Unityのタイルマップを使った基本的な設定方法から実際にマップを描画する手順について詳しく説明します。プロジェクト作成からタイルの配置、コリジョンの設定まで、一通りの手順をカバーしています。
1. 新しい2Dプロジェクトの作成
- Unity Hubを開き、新しいプロジェクトを作成します。
- プロジェクトテンプレートは「2D」を選択し、プロジェクト名を入力して「作成」をクリックします。
2. タイルマップの準備
- Unityエディタが開いたら、メニューから
Window > 2D > Tile Palette
を選択して、タイルパレットを開きます。
3. タイルマップオブジェクトの作成
- ヒエラルキービューで右クリックして、「2D Object > TileMap > Rectangular」を選択します。
- 自動的にグリッドとタイルマップが作成されます。
- グリッドオブジェクトは、タイルを配置するための基盤です。
4. タイル用のスプライト画像をインポート
- 使用するタイル画像(スプライトシートなど)を用意して、
Assets
フォルダにドラッグ&ドロップします。 - スプライトシートの場合、インスペクタービューでスプライト画像を選択し、
Sprite Mode
を「Multiple」に変更してApply
を押します。
サンプル
キャラクタのサイズを適切に設定する方法
スプライトのサイズを確認して、下記のように設定変更します
5. スプライト画像のスライス設定(スプライトシートの場合)
- スプライトエディタを開きます。(インスペクター内に「Open Sprite Editor」ボタンがあります)
- 上部メニューから「Slice」を選択し、タイルのサイズを設定して「Slice」ボタンをクリックします。
- 例えば、16×16ピクセルのタイルシートなら「Cell Size」に 16 を入力します。
- 設定を保存するために「Apply」を押してエディタを閉じます。
6. タイルパレットの作成(独自のパレットを作成する場合)
- Main Paletteが自動で作成されますが、独自のパレットを作成する場合は、Tile Paletteウィンドウで「Create New Palette」をクリックし、パレット名を指定します。
- パレットを保存するフォルダを選択します。
- インポートしたスプライトをタイルパレットにドラッグ&ドロップすると、タイルが自動的に生成されます。
7. タイルマップにタイルを配置
- Tile Paletteウィンドウで、配置したいタイルを選択し、シーンビューでタイルマップにペイントします。
- ブラシツールを使って自由にタイルを描くことができます。
サンプル
Paint Brushでシーン上でマウスドラッグしながらなぞるとタイルが配置できます
8. ゲームオブジェクトの設定
- タイルマップにコリジョンを設定する場合は、「Tilemap Collider 2D」コンポーネントをタイルマップに追加します。このコンポーネントは、タイルごとに個別の当たり判定を設定し、プレイヤーや他の物体がタイルとどのように衝突するかを制御します。
- 必要に応じて「Composite Collider 2D」コンポーネントも追加します。「Composite Collider 2D」は、複数のコライダーを1つにまとめて効率的な当たり判定を行うために使用します。このコンポーネントを使うことで、パフォーマンスの向上や物理的な安定性が得られることがあります。
- Composite Collider 2Dの設定項目には以下のものがあります。
- Geometry Type:
Outlines
またはPolygons
を選択できます。Outlines
はオブジェクトの境界線のみをコライダーとして使用するのに対し、Polygons
は内部も含めたコライダーを作成します。 - Generation Type:
Synchronous
またはManual
を選択します。Synchronous
は自動的にコライダーを生成し、Manual
は手動で生成を制御できます。 - Vertex Distance: コライダー生成時の頂点間の最大距離を設定します。この値を大きくすると、頂点数が減り、より単純な形状になりますが、正確さが失われることがあります。
- Geometry Type:
- Tilemap Collider 2D と Composite Collider 2D の設定: 最新のUnityバージョンでは、「Tilemap Collider 2D」に「Used By Composite」の設定項目がなく、「Composite Operation」という項目があります。この「Composite Operation」を利用することで、「Tilemap Collider 2D」と「Composite Collider 2D」を組み合わせてコライダーを統合し、効率的な当たり判定を行うことができます。
- Composite Operation の設定: 「Composite Operation」で
Merge
を選択することで、複数のコライダー形状を統合して効率的に合成することが可能です。この設定により、複数のタイルが1つの連続したコライダーとして扱われ、パフォーマンスの向上や物理演算の安定性を高めることができます。必要に応じて、設定内容や手順が変更されている場合があるので、公式ドキュメントを確認してください。
- Composite Operation の設定: 「Composite Operation」で
9. スクリプトを追加してタイルマップを操作(オプション)
- より高度な機能を追加するために、スクリプトを作成してタイルマップに動的な変更を加えることができます。
まとめ
この資料では、Unityのタイルマップを使った基本的なセットアップとタイル配置の方法を説明しました。タイルマップを利用することで、効率的に2Dゲームの背景やステージをデザインすることができます。次のステップとして、タイルにアニメーションを加えたり、プレイヤーキャラクターとのインタラクションを追加して、より魅力的なゲームを作成してみてください。
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