【Unity】OnBecameInvisible()を使ったサンプル
UnityでOnBecameInvisible
メソッドを利用するサンプルコードの作成方法を紹介します。このメソッドは、ゲームオブジェクトがカメラの視野から外れたときに自動的に呼び出される特殊なUnityイベントメソッドです。この機能は、画面外のオブジェクトに対して特定の処理を行いたい場合に便利です。たとえば、画面外に出た敵キャラクターを自動的に破壊する、または画面外に出たアイテムを回収するなどの処理が考えられます。
実行結果
このテストの場合、シーンビューを表示させないでください
シーンビューのカメラも判定に入るためです
ステップバイステップガイド
- 新しいC#スクリプトの作成: Unityエディタで、プロジェクトビューの適切な場所に新しいC#スクリプトを作成します。スクリプトには、その機能を示す名前を付けます。この例では
VisibilityHandler
という名前を使用します。 - スクリプトの編集: 新しく作成したスクリプトをダブルクリックして、コードエディタで開きます。
- コードの追加: 次のサンプルコードをスクリプトに追加または編集します。
using UnityEngine;
public class VisibilityHandler : MonoBehaviour
{
void OnBecameInvisible()
{
Debug.Log(gameObject.name + " はカメラから見えなくなった。");
// ここに、オブジェクトが視界から外れたときの処理を記述します。
// 例: gameObject.SetActive(false); // オブジェクトを非アクティブにする
}
}
- Unityエディタに戻る: コードの編集が完了したら、Unityエディタに戻ります。
- スクリプトのアタッチ:
VisibilityHandler
スクリプトを、視界から外れたときに何らかの処理を行いたいゲームオブジェクトにアタッチします。これはドラッグ&ドロップで行うか、インスペクタウィンドウで「Add Component」ボタンを使用して行います。 - プレイしてテスト: Unityエディタのプレイボタンを押してゲームを開始し、スクリプトをアタッチしたオブジェクトがカメラの視野から外れたときに、コンソールウィンドウにメッセージが表示されるかどうかを確認します。
参考)PlayerController
using UnityEngine;
public class PlayerController : MonoBehaviour
{
void Update()
{
if (Input.GetKey(KeyCode.RightArrow))
{
transform.Translate(Vector3.right * 3 * Time.deltaTime);
}
if (Input.GetKey(KeyCode.LeftArrow))
{
transform.Translate(-Vector3.right * 3 * Time.deltaTime);
}
}
}
このサンプルでは、オブジェクトがカメラの視野から外れたことを検出し、そのイベントに対応する処理を実装する方法を示しています。OnBecameInvisible
メソッドを利用することで、リソースの節約やゲームパフォーマンスの最適化など、さまざまな用途に応用することが可能です。
使う時の注意点
OnBecameInvisible
メソッドを使用する際には、いくつかの重要な点に注意する必要があります。これらのポイントを理解しておくことで、意図しない挙動やパフォーマンスの問題を避けることができます。
1. カメラの視野に関する理解
- 複数のカメラ: シーン内に複数のカメラが存在する場合、どのカメラに対してもオブジェクトが見えなくなったときに
OnBecameInvisible
が呼び出されます。特定のカメラにのみ反応させたい場合は、追加のロジックが必要です。 - レンダリングされないオブジェクト:
OnBecameInvisible
は、オブジェクトがレンダリングされなくなったときに呼び出されます。これは、オブジェクトがカメラの視野外にあるだけでなく、レンダリングの対象外になった場合(例えば、Renderer
コンポーネントが無効化された場合)にも発生します。
2. パフォーマンスへの影響
- 頻繁な呼び出し: 高速で動くオブジェクトや、頻繁にカメラの視野に入ったり出たりするオブジェクトは、
OnBecameInvisible
やOnBecameVisible
が頻繁に呼び出される可能性があります。これは特に、ゲームのパフォーマンスに影響を与える重い処理をこれらのメソッド内で行う場合に問題となります。 - 不必要な処理の削減: オブジェクトが画面外に出たことを検知した際に、不必要にリソースを消費する処理(例:大量のログ出力、複雑な計算)を避けることが重要です。
3. 意図しない挙動の防止
- シーン開始時の状態: ゲーム開始時に一部のオブジェクトがカメラの視野外にある場合、予期せぬ
OnBecameInvisible
の呼び出しに注意する必要があります。ゲームの初期状態でオブジェクトがどのように配置されているかを考慮することが重要です。 - エディタとビルドの挙動の違い: Unityエディタ内でのテスト中に期待通りの挙動を示しても、実際のビルド(特に異なるプラットフォーム向けのビルド)で挙動が異なる場合があります。プラットフォームごとの挙動の違いに対してもテストを行うことが重要です。
OnBecameInvisible
を使用する際は、これらのポイントを念頭に置き、適切なテストと最適化を行うことで、ゲームのパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスの両方を保証することができます。
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