【Unity】Time.timeScaleでTime.deltaTimeが影響を受けるのはなぜ
UnityにおけるTime.deltaTime
の計算について説明します。Time.deltaTime
は、実際には前のフレームから現在のフレームまでの実時間を表しており、Time.timeScale
によってその値がスケーリングされます。
Time.deltaTimeの計算機構
UnityではTime.deltaTime
は次のように計算されます:
- フレーム間の実時間を測定: Unityはフレーム間の実際の時間(秒単位)を測定します。この値は、フレームレートの変動に依存し、一定ではありません。
- Time.timeScaleによる調整: 計測した実時間に
Time.timeScale
を乗算することで、ゲーム内での経過時間(Time.deltaTime
)を得ます。つまり、Time.deltaTime = 実際のフレーム間時間 × Time.timeScale
となります。
Time.timeScaleが0の場合
Time.timeScale
が0に設定されると、Time.deltaTime
の計算結果も0になります。これは、どれだけの実時間が経過しても、その時間に0を掛けるため、結果として0秒として扱われるからです。
Updateメソッドとの関連
- Updateメソッドの実行:
Update
メソッドは、Time.timeScale
の影響を受けずに、各フレームごとに実行されます。ただし、このメソッド内でTime.deltaTime
を使った計算(例えば移動距離の計算など)を行う場合、Time.timeScale
が0だとその計算結果が常に0になり、時間に依存する動作は実質的に停止します。 - 時間のスケーリングとゲームの流れ:
Time.timeScale
を調整することで、ゲームの速度を簡単にコントロールできます。例えば、スローモーション効果を出したり、ゲームを一時停止したりする場合に便利です。
したがって、Time.timeScale
が0の場合、Time.deltaTime
も0になり、ゲーム内での時間依存の処理は停止しますが、フレーム自体の更新は継続されるというわけです。これは、ゲームの一時停止中でもユーザーインタフェースが反応し続けることを可能にしています。
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