C#における式形式プロパティ (Expression-bodied Properties) の利用

概要

式形式プロパティは、C# 6.0で導入された機能で、プロパティのgetおよびsetアクセサを簡潔に記述する方法です。これにより、コードの可読性が向上し、冗長な記述を避けることができます。

対象バージョン

  • C# 6.0以上: 式形式プロパティが利用可能
  • C# 5.0以下: 式形式プロパティがサポートされていないため、従来のget/setアクセサ形式を使用する必要があります。

基本的な使い方

従来のプロパティ

C# 5.0以下では、以下のように記述します。

public string LabelText
{
    get { return label1.Text; }
}

式形式プロパティ(C# 6.0以降)

C# 6.0以上では、以下のように簡潔に記述できます。

public string LabelText => label1.Text;

利用例

getアクセサのみの場合

式形式プロパティを使用することで、getアクセサのみを持つプロパティを次のように記述できます。

public string LabelText => label1.Text;

getおよびsetアクセサがある場合

getsetの両方がある場合、C# 7.0以降で以下のように記述できます。

public string LabelText
{
    get => label1.Text;
    set => label1.Text = value;
}

メリット

  • コードが簡潔になり、可読性が向上します。
  • 式形式プロパティを使用することで、冗長な記述を避けることができます。

注意点

  • 式形式プロパティを使用するには、C# 6.0以上のバージョンが必要です。プロジェクトのC#バージョンが古い場合は、従来のget/setアクセサ形式で記述する必要があります。

まとめ

式形式プロパティは、C# 6.0以降で利用できる便利な機能です。C#のバージョンに応じて適切にリファクタリングを行うことで、コードの可読性とメンテナンス性を向上させることができます。