Time.deltaTimeを使用した車のアニメーション移動

この資料では、UnityのTime.deltaTimeを使用して、車が一定の速度で均等に移動する方法を学びます。アニメーションで車の動きを複数のセルに分割して表現する例を基に、フレームレートに依存しないスムーズな動きをUnityで実現する方法を理解します。具体的には、5枚と10枚のセルを使った事例を用いて、物理公式とプログラムを連携させた解説を行います。

背景

Unityでキャラクターやオブジェクトを移動させる際、フレームレートの違いにより移動速度が変わってしまうことがあります。これを避けるためには、各フレームで経過した時間 (Time.deltaTime) を使用して、フレームごとの移動距離を調整します。

ここでは、次のようなシナリオを考えます。

  • 車が10メートルを1秒で走ります。
  • その動きを、アニメーションのセルを使って分割して表現します。
    • 5枚のセルに分ける場合
    • 10枚のセルに分ける場合

最初のセルはスタート位置として使用しないため、移動を開始する地点を除いたセル数で計算を行います。

1. 基本の公式: 速度・距離・時間の関係

この公式は、物体が一定の速度で移動する場合に使用されます。この公式を基に、車の移動距離をUnityのコード内で計算します。

2. アニメーションのセル数と移動距離の計算

5枚のセルの場合

車は1秒間に10メートルを移動します。5枚のセルに分割すると、各セル間の移動距離は次のようになります。

つまり、各セルごとに車は2メートルずつ進むことになります。

10枚のセルの場合

同じく1秒で10メートル進む車を、10枚のセルに分割すると、各セルごとの移動距離は次のようになります。

10枚のセルでは、車は1メートルずつ移動します。

3. Unityでの動きの計算と公式の適用

Unityでは、Time.deltaTimeを使ってフレームごとに移動距離を計算します。物理公式に基づき、フレームごとの移動距離は次のように計算されます。

例えば、1秒で10メートル進む車が60FPSで動いているとします。この場合、1フレームの時間 (Time.deltaTime) は約0.016秒です。これに基づいて、1フレームあたりの移動距離は次のように計算されます。

4. Unityのコード例

次に、実際にUnityで車を移動させるためのコードを紹介します。Updateメソッド内で、フレームごとの時間 (Time.deltaTime) に基づいて車を動かす例です。

public class CarMovement : MonoBehaviour
{
    public float speed = 10.0f; // 車の速度を設定

    void Update()
    {
        // フレームごとに車を前方に移動させる
        transform.Translate(Vector3.forward * speed * Time.deltaTime);
    }
}

このコードでは、車のオブジェクトが毎フレーム、一定の速度で前方に移動します。Time.deltaTimeを掛けることで、フレームごとの時間差に対応し、フレームレートに依存しない滑らかな移動が実現されます。

5. 5枚と10枚のセルに基づく移動例

それぞれの事例に基づいて、車の位置がどのように変化するかを見ていきます。

5枚のセルの場合

最初のセルを含めず、5枚のセルで車を10メートル進めます。各セルで2メートルずつ移動し、最後のセルでゴールに到達します。

セル番号車の位置 (メートル)
12
24
36
48
ゴール10

10枚のセルの場合

最初のセルを含めず、10枚のセルで同じ10メートルを移動します。各セルで1メートルずつ進み、最後のセルでゴールに到達します。

セル番号車の位置 (メートル)
11
22
33
44
55
66
77
88
99
ゴール10

6. まとめ

この資料では、物理公式に基づいてTime.deltaTimeを使用し、Unityで車を均等に移動させる方法を学びました。Time.deltaTimeを使うことで、フレームレートに依存せず、ゲーム内でのオブジェクトの動きを正確に制御することが可能です。5枚と10枚のセルの事例を通じて、異なるフレームレートやセル数での動きの違いを理解し、スムーズなアニメーションを作成するための基礎を習得することができますuni


C#,Unity

Posted by hidepon