初心者向けガイド:for文の基本と活用方法

イントロダクション

プログラミングでは「同じ処理を繰り返す」ことが非常に多くあります。このような繰り返し処理を効率的に行うために使われるのがループ構文です。今回は、特に便利で使用頻度の高いfor文について、初心者向けにわかりやすく解説します。


1. 繰り返し処理の必要性

繰り返し処理の基本的なイメージをつかむため、以下のコードを見てください:

Console.WriteLine("こんにちは");
Console.WriteLine("こんにちは");
Console.WriteLine("こんにちは");

このコードは、同じメッセージを3回表示しています。しかし、これを10回、100回表示する必要がある場合、コピー&ペーストでは効率が悪くなります。

ここで「ループ構文」を使うと、簡潔かつ効率的に繰り返し処理を実現できます。


2. for文の基本構造

for文は、次のような形で記述します:

for (初期化; 条件; 更新)
{
    繰り返し実行したい処理;
}

各部分の説明

  • 初期化: ループの開始時に一度だけ実行される設定。(例: int i = 0
  • 条件: この条件が満たされている間、ループが実行されます。(例: i < 3
  • 更新: 各ループの最後に実行され、変数を更新します。(例: i++

3. 実例で学ぶfor文

例1: シンプルな繰り返し

以下のコードは、"こんにちは"を3回表示します。

for (int i = 0; i < 3; i++)
{
    Console.WriteLine("こんにちは");
}

動作の流れ

  1. 初期化: int i = 0iを0に設定)
  2. 条件: i < 3iが3未満の場合、ループを続ける)
  3. 処理: Console.WriteLine("こんにちは");
  4. 更新: i++iを1増やす)

このプロセスが3回繰り返され、次のように表示されます:

こんにちは
こんにちは
こんにちは

例2: 繰り返しの回数を変える

10回繰り返す場合は、条件をi < 10に変更します。

for (int i = 0; i < 10; i++)
{
    Console.WriteLine("こんにちは");
}

例3: 回数を表示する

iの値を出力して、繰り返しの回数を確認します。

for (int i = 0; i < 5; i++)
{
    Console.WriteLine($"{i + 1}回目のこんにちは");
}

出力結果

1回目のこんにちは
2回目のこんにちは
3回目のこんにちは
4回目のこんにちは
5回目のこんにちは

4. for文の応用

例1: 配列の要素を表示する

以下のコードでは、配列内の要素を順番に表示します。

string[] fruits = { "りんご", "バナナ", "みかん" };

for (int i = 0; i < fruits.Length; i++)
{
    Console.WriteLine(fruits[i]);
}

出力結果

りんご
バナナ
みかん

例2: 数値の合計を計算する

1から10までの合計を計算してみましょう。

int sum = 0;

for (int i = 1; i <= 10; i++)
{
    sum += i;
}

Console.WriteLine($"合計: {sum}");

出力結果

合計: 55

例3: 偶数だけを表示する

iを2ずつ増やして偶数を表示します。

for (int i = 2; i <= 10; i += 2)
{
    Console.WriteLine(i);
}

出力結果

2
4
6
8
10

5. 練習問題

問題1: 逆順で表示

1から10を逆順に表示してください。

for (int i = 10; i > 0; i--)
{
    Console.WriteLine(i);
}

問題2: ユーザー指定回数の繰り返し

ユーザーから回数を入力し、その回数だけ繰り返してください。

Console.WriteLine("繰り返し回数を入力してください:");
int count = int.Parse(Console.ReadLine());

for (int i = 0; i < count; i++)
{
    Console.WriteLine($"{i + 1}回目の繰り返し");
}

6. まとめ

  • for文の基本: 繰り返し処理を簡潔に記述できます。
  • 構造の3要素: 初期化、条件、更新を正しく理解しましょう。
  • 応用力: 配列の操作や条件付きループなど、実用的なシナリオで活用できます。

まずは基本をしっかり押さえ、実際にコードを書いて試してみましょう!

C#,学習,繰り返し

Posted by hidepon