C# 基礎 技術資料(変数・条件式・繰り返し・配列)

1. 変数 (Variables)

1.1 概要

  • 変数とは、プログラム実行中にデータを一時的に保持する入れ物です。
  • C# では、(例: int, string など)を明示して宣言します。
  • 変数名は 識別子と呼ばれ、英数字・アンダースコアなどで指定します(先頭に数字は不可)。

1.2 宣言と初期化

// 型 変数名 = 初期値;
int number = 10;             // int型の変数 number を 10 で初期化
double pi = 3.14;            // double型の変数 pi を 3.14 で初期化
string message = "Hello";    // string型の変数 message を "Hello" で初期化
bool isActive = true;        // bool型の変数 isActive を true で初期化

1.3 主な基本型

  • int: 整数 (例: 0, 10, -5)
  • double: 浮動小数点数 (例: 3.14, -0.1)
  • bool: 真偽値 (true または false)
  • string: 文字列 (例: "C#", "Hello")

2. 条件式 (Conditional Statements)

2.1 if文

  • 条件が真 (true) のときにブロック内の処理を実行します。
  • 条件が偽 (false) の場合にはスキップされます。
int score = 80;
if (score >= 70)
{
    Console.WriteLine("合格です");
}

2.2 if-else文

  • if の条件が ならば if ブロックを実行、 ならば else ブロックを実行します。
if (score >= 70)
{
    Console.WriteLine("合格です");
}
else
{
    Console.WriteLine("不合格です");
}

2.3 else if文

  • 複数の条件を順にチェックしたいときに使います。
  • 最初に真となったブロックだけが実行され、後続はチェックされません。
int number = 0;
if (number > 0)
{
    Console.WriteLine("正の数です");
}
else if (number < 0)
{
    Console.WriteLine("負の数です");
}
else
{
    Console.WriteLine("ゼロです");
}

2.4 switch文

  • 特定の変数の値に基づいて処理を分岐させる場合に使用します。
  • if-else が多くなると煩雑になるケースをまとめられます。
string day = "月";
switch (day)
{
    case "月":
        Console.WriteLine("月曜日です");
        break;
    case "火":
        Console.WriteLine("火曜日です");
        break;
    default:
        Console.WriteLine("月曜・火曜以外です");
        break;
}

3. 繰り返し (Loop)

3.1 for文

  • 指定した回数だけ繰り返し処理を行うときに適しています。
  • 書式:
for (初期化; 繰り返し条件; 更新処理)
{
    // 繰り返し処理
}
// 0 から 4 まで i をインクリメントしながら繰り返す
for (int i = 0; i < 5; i++)
{
    Console.WriteLine(i);
}

3.2 while文

  • 条件が真である間、繰り返し処理を行います。
  • 書式:
while (条件)
{
    // 条件が真の間くり返し
}
int count = 0;
while (count < 5)
{
    Console.WriteLine(count);
    count++;
}

3.3 do-while文

  • ブロックを 少なくとも一回は実行し、その後で条件判定を行います。
  • 書式:
do
{
    // 必ず1回は実行
} while (条件);
int count2 = 0;
do
{
    Console.WriteLine(count2);
    count2++;
} while (count2 < 5);

3.4 foreach文

  • 配列やコレクションの要素を順番に取り出すための構文です。
  • 要素数を意識せずに書けるので安全かつ簡潔です。
string[] fruits = { "Apple", "Banana", "Cherry" };
foreach (string fruit in fruits)
{
    Console.WriteLine(fruit);
}

4. 配列 (Array)

4.1 概要

  • 同じ型のデータを 連続した領域で管理する仕組みです。
  • 要素は 0 から始まるインデックスで管理されます。
  • 宣言方法:
型[] 変数名 = new 型[要素数];
int[] numbers = new int[5]; // 要素数5の配列を宣言
numbers[0] = 10;            // 0番目の要素へ代入
numbers[1] = 20;
Console.WriteLine(numbers[0]); // 10 が表示される

4.2 初期化

  • 宣言時に まとめて初期値を設定することができます。
int[] scores = { 90, 80, 100, 70, 60 }; // 要素数5
Console.WriteLine(scores[2]);          // 100 が表示される

4.3 要素数の取得

  • 配列変数.Length配列の要素数(長さ)を取得できます。
int[] nums = { 1, 2, 3, 4 };
Console.WriteLine(nums.Length); // 4 が表示される

5. まとめ

  • 変数: プログラム中で値を保持する箱。C# では型を指定して宣言する。
  • 条件式: if, else, else if, switch を使い、処理の流れを分岐する。
  • 繰り返し: for, while, do-while, foreach を使い、同じ処理を複数回行う。
  • 配列: 同じ型のデータをまとめて管理する。インデックスでアクセスできる。

これらの要素をマスターすることで、C# の基礎的なプログラムが書けるようになります。次のステップとしては、メソッド(関数)や、クラス・オブジェクト指向に進むと、より高度な開発ができるようになるでしょう。さらに、例外処理やコレクション、LINQ などの機能に触れると、実務レベルの開発を行うための基盤が整います。

以上、C# における変数・条件式・繰り返し・配列の技術資料でした。学習の進捗に合わせて適宜ご参照ください。