Unityチーム開発チュートリアル進行ガイド


この資料は、6日間の「Coin Collector」チュートリアルを通じてチーム開発のベストプラクティスを学ぶためのガイドです。各Dayごとの進行ポイントと、全体を通じた心得をまとめています。


1. 事前準備と役割理解

  • 環境チェック
    • Unity/GitHub Desktop/Visual Studio(または任意エディター)のバージョンを最新に
    • プロジェクトをクローン後、エラーや警告がないか確認
  • 役割の明確化
    • プログラマー、デザイナー、UIデベロッパー、サウンドエンジニアの各担当を再確認
    • READMEやプロジェクトボードにタスクを記録し、可視化する

2. Git とブランチ運用のベストプラクティス

  1. こまめなコミット&プッシュ
    • 小さな変更も必ず「○○機能追加」「UI修正」など意味あるメッセージでコミット
  2. プルリクエスト (PR) の活用
    • 完了タスクは必ずPRを作成し、コードレビューを依頼
    • フィードバックを受けたら迅速に修正・マージ
  3. 定期的なmainブランチ更新
    • 毎日作業前に git pull してコンフリクトや差分をチェック

3. Unity プロジェクト管理のポイント

  • フォルダ構成の統一
    • Assets/ScriptsAssets/PrefabsAssets/SpritesAssets/Audio など機能別に整理
  • 不要アセットの削除
    • 使わなくなったスプライト・音声・モデルは即時削除
  • Project Settings の共有ルール
    • Physics、Input、Tags & Layers はチーム全員で事前に決定、変更時はPRで共有

4. コード品質とレビューの心構え

  • 命名規則
    • クラス/メソッド:PascalCase、変数:camelCase
  • コメントとドキュメント
    • 処理意図がわかりにくい箇所に簡潔なコメントを追加
  • レビュー時チェック項目
    1. 正常系・異常系のハンドリング
    2. 重複コードや無駄な処理の有無
    3. メモリ管理/オブジェクト破棄の適切性
  • ペアプログラミング
    • コンフリクト解消や難所は2人で取り組むと効率的

5. コミュニケーションと情報管理(GitHub Issues と Slack の使い分け)

  • GitHub Issues の活用メリット
    • タスクの可視化:バグ修正や機能追加、ドキュメント作成などを一覧管理
    • 議論の履歴化:コメントで意思決定や改善経緯を記録
    • 担当・期限の明確化:Assignee と Milestone で責任と納期を設定
    • トレーサビリティ:コミット・PRとリンクし、「何を」「誰が」実装したか把握
  • Slack の役割
    • リアルタイムの相談・緊急連絡に最適
    • ブレストや雑談を含むインタラクティブなコミュニケーションに活用
  • 連携・運用ポイント
    1. Issue起票ルール:新規課題はまずIssueで登録
    2. ラベル・Milestone設定bugenhancementpriority: high などを定義
    3. Slack通知連携:GitHubのIssue更新を専用チャンネル(例:#issue-notify)へ自動投稿
    4. 定期レビュー:週次スタンドアップ時に「未着手」「進行中」「要レビュー」のIssueを確認

6. トラブルシューティングの心構え

  1. 再現手順の明確化
  2. ドキュメント/StackOverflow検索
  3. チーム内共有(Slack #development にログ残し)

7. 振り返りとドキュメント化

  • デイリー振り返り
    • 成功点・改善点を5分間で共有
  • Wiki/README への記録
    • 実装手順、テスト方法、既知のIssueをまとめる

8. 継続学習と次のステップ

  • 習得したい技術リスト
    • ネットワーク同期、AssetBundle、Shader Graph、テストフレームワーク など
  • プロトタイプの継続
    • チュートリアル後も機能拡張をしながら学びを深める

各自が自分の役割を全うしつつ、チームのゴールに向かって協力し合う姿勢を大切にしてください。継続的な振り返りとドキュメント化を通じて、実践的なチーム開発スキルを定着させましょう。

C#,Unity,チーム開発

Posted by hidepon