【実技課題】アプリケーション制作総合実習①・② の進め方と狙い

はじめに

11月から始まる後期実技では、いよいよ「アプリケーション制作総合実習」に入ります。

これまで学んできたC#とUnityの基礎、チーム開発、Gitの運用、UI設計など、6か月間の集大成として自分の作品を形にする期間です。


スケジュール概要

区分期間内容
実技①11月4日(月)〜11月18日(月)個人制作①(または通し制作の前半)
実技②11月19日(火)〜12月11日(水)個人制作②(または通し制作の後半)
最終テスト12月10日(火)総合評価・筆記試験
制作発表12月11日(水)作品プレゼン・発表会

制作テーマと形式

受講者は次のいずれかの形式を選択します。

  1. 個人制作を2作品提出 → 実技①で1作品、実技②で新たにもう1作品。 ジャンルや技術要素を変えて、幅を広げる狙い。
  2. 通しで1作品を制作 → 実技①で基盤を構築し、実技②でブラッシュアップ。 完成度や演出、データ保存、UI改善などを重点的に。

制作の目的と評価ポイント

1. 設計力

  • クラス設計、イベント構造、データ管理の整理。
  • スクリプト分割と再利用性の意識。

2. 実装力

  • エラー処理やデバッグの対応力。
  • 実行環境に依存しない堅牢なコード。

3. デザイン・UI/UX

  • 操作しやすさ、レイアウトの一貫性。
  • フォントや配色の意図的な設計。

4. 技術的挑戦

  • DOTween・ScriptableObject・JsonUtility などの応用。
  • アニメーション、効果音、セーブ機能などの拡張。

5. 表現力・プレゼンテーション

  • READMEや技術資料の充実。
  • ポートフォリオとして提示できる完成度。

制作の流れ

1〜2週(11/4〜11/18)

構想・プロトタイプ制作

  • 企画書または仕様書を作成。
  • コアシステムを実装(移動・操作・UIなど)。
  • GitHubに定期コミット。

3〜5週(11/19〜12/11)

完成度向上・プレゼン準備

  • グラフィック・サウンド追加。
  • データ保存、設定画面などの仕上げ。
  • 動作確認と最終調整。
  • 発表資料・READMEをまとめる。

提出・発表について

  • 提出形式: Unityプロジェクト一式
    + 実行ファイル(またはWebGLビルド):リリース版としてGitHubにアップロード
    + README.md(作品説明書) 
    + PowerPoint資料(発表用スライド) 
    + GitHubへのリリース版アップロード(v1.0.0などタグ付き)
  • GitHub提出: mainブランチで最終版を提出(コミットメッセージに「Final」等を明記) リリースページにも同一ビルドを添付し、成果物を明示。
  • 発表日: 2025年12月11日(水)
  • 発表時間: 1人10分(作品説明+質疑応答) ※ スライドまたはデモ映像を用いて発表

方針とメッセージ

これまでの課題は「理解を深める」ものでしたが、この実習は「自分の力で創り出す」ための期間です。

チュートリアル通りに動くコードではなく、自分の目的に沿って組み立てたプログラムを完成させることが何よりの学びです。

  • 何を作りたいのか
  • どんな人に使ってもらいたいのか
  • どんな技術を試したいのか

これらを意識しながら、6か月の成果を形にしていきましょう。

この期間に作った作品は、就職活動の「自己PR資料」としても重要な意味を持ちます。


おわりに

作品制作は、プログラミングの理解を定着させる最良の学習法です。

動かない時間こそ、最も多くのことを学べる瞬間です。

失敗を恐れず、一歩ずつ形にしていきましょう。

「理解」から「創造」へ。

この実技期間が、皆さんの「エンジニアとしての第一歩」になります。

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