Unity Mecanimの基礎と使用法
UnityのMecanimは、3Dキャラクターアニメーションの作成と制御を行うためのシステムです。この資料では、Mecanimの基本的な概念や、実際のプロジェクトでの使い方を紹介します。
Mecanimの基本構造
1. Animatorコンポーネント
Animatorコンポーネントは、オブジェクトにアニメーションを適用するためのコンポーネントです。Mecanimシステムを使用する際は、必ずこのコンポーネントをオブジェクトに追加します。
- 使い方: 3Dキャラクターにアタッチし、Animator Controllerをリンクします。
2. Animator Controller
Animator Controllerは、アニメーションの遷移や条件を定義するための「ステートマシン」です。これを使用して、異なるアニメーション間の切り替えを制御します。
- 例: キャラクターが「Idle」から「Run」に遷移する条件を設定します。
3. アニメーションステート
各アニメーションは「ステート」として定義され、Animator Controller内で管理されます。ステート同士を接続して遷移を設定することで、キャラクターの動作を制御します。
- 例: 「Idle」ステートから「Walk」ステートに遷移する流れを設定します。
4. パラメーター
アニメーションの遷移を制御するために使用される変数です。パラメーターにはfloat
、int
、bool
、trigger
などがあり、これらを条件として遷移が行われます。
- 例:
isRunning
というパラメーターを使用して、キャラクターが走っているかどうかを制御します。
5. ブレンドツリー
複数のアニメーションをブレンドして、自然な動作を実現するための機能です。例えば、キャラクターがゆっくり歩き始め、徐々に走る場合にブレンドツリーを使います。
Mecanimの設定方法
ステップ 1: Animator Controllerを作成する
- Animator Controllerの作成
Projectウィンドウで右クリック →Create
→Animator Controller
を選択します。 - アニメーションステートの追加
Animatorウィンドウを開き、ステートを追加します。各ステートにアニメーションをドラッグ&ドロップします。
ステップ 2: パラメーターの設定
- パラメーターの作成
Animatorウィンドウのパラメータータブで、Add Parameter
をクリックしてパラメーターを追加します。 - 遷移条件の設定
ステート間に遷移を設定し、遷移条件として追加したパラメーターを設定します。
ステップ 3: アニメーションの制御
Animator animator;
void Start()
{
animator = GetComponent<Animator>();
}
void Update()
{
float speed = Input.GetAxis("Vertical");
animator.SetFloat("Speed", speed);
if (Input.GetButtonDown("Jump"))
{
animator.SetTrigger("Jump");
}
}
このコードでは、Vertical
軸の入力に応じてキャラクターの速度を変更し、Jump
ボタンが押されたときにジャンプアニメーションを再生します。
応用: ブレンドツリーの設定
- ブレンドツリーの作成
Animatorウィンドウで新しいブレンドツリーを作成し、Speed
のようなパラメーターに基づいてアニメーションをブレンドします。 - ブレンド曲線の設定
ブレンドツリー内で、アニメーション間の遷移をスムーズにするためのブレンド曲線を調整します。
まとめ
UnityのMecanimは、キャラクターの複雑な動作を管理するために非常に強力なツールです。アニメーションステートやパラメーター、ブレンドツリーを使用して、さまざまな動作を簡単に作成できます。この技術資料を基に、Mecanimを使ったアニメーション制御に挑戦してみてください。
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