Unity URPでのエミッションカラーの使用方法
概要
UnityのURP(Universal Render Pipeline)では、エミッションカラーを使用することで、オブジェクトが自己発光しているような効果を実現できます。ライトの影響を受けず、暗いシーンでも発光するオブジェクトを作成する際に使用します。さらに、ポストプロセッシングのBloomエフェクトと組み合わせることで、発光のにじみ効果を追加することができます。
1. エミッションカラーの特徴
- ライトに依存しない発光効果
エミッションカラーはオブジェクトが常に指定した色で発光しているように見せます。 - HDR(高ダイナミックレンジ)対応
強度を調整して、明るい発光をリアルに表現可能です。 - ポストプロセッシングと連携
Bloomエフェクトを使用することで、光がにじむようなリアルなエフェクトを追加可能です。
2. 設定手順
1. マテリアルでエミッションを有効化
- URPシェーダーを使用
- オブジェクトに使用するマテリアルのシェーダーを「Universal Render Pipeline/Lit」に設定します。
- Emissionを有効化
- マテリアルのInspectorビューで「Emission」を有効にします。
- 発光色(Emission Color)を設定します。
- 必要に応じて発光強度を調整します。
2. ポストプロセッシングでBloomを設定
- Post-processing Volumeの追加
- シーン内に「Volume」を配置し、Post-processing Volumeとして設定します。
- 「New Profile」を作成して適用します。
- Bloomエフェクトを追加
- Volume Profileに「Bloom」を追加します。
- IntensityやThresholdを調整してエミッションの発光効果を強調します。
3. スクリプトでエミッションを設定
エミッションカラーをスクリプトで動的に設定することも可能です。
using UnityEngine;
public class URPEmissionExample : MonoBehaviour
{
public Color emissionColor = Color.blue; // 発光する色
public float emissionIntensity = 2.0f; // 発光の強度
void Start()
{
Renderer renderer = GetComponent<Renderer>();
if (renderer != null)
{
Material material = renderer.material;
// エミッションを有効化
material.EnableKeyword("_EMISSION");
// エミッションカラーを設定
material.SetColor("_EmissionColor", emissionColor * emissionIntensity);
}
}
}
3. 活用例
使用シーン | 具体例 |
---|---|
アイテム発光 | プレイヤーが拾えるアイテムを目立たせる効果。 |
SFやファンタジー演出 | ネオン看板、魔法のエフェクト、光るキノコなど。 |
敵キャラクターの強調 | ボスの目や武器の光るエフェクト。 |
UIエフェクト | ボタンやカーソルの発光。 |
4. 注意点
- Bloomエフェクトを必ず使用
エミッションのみでは光のにじみが再現されません。ポストプロセッシングでBloomを有効化してください。 - HDRカラーに注意
過剰な発光強度を設定すると白飛びや不自然な画面効果が発生します。適切な強度を設定しましょう。 - パフォーマンスの最適化
エミッションを持つオブジェクトが多すぎるとパフォーマンスに影響を与える可能性があります。重要なオブジェクトに絞りましょう。
5. 実践例
以下の画像は、URPでエミッションカラーを設定し、Bloomエフェクトを適用した結果です(例として想像してください):
- 光るネオン看板。
- 暗闇で発光する魔法のクリスタル。
- プレイヤーの目立つインタラクティブオブジェクト。
まとめ
Unity URPでのエミッションカラーは、ビジュアル表現を大幅に向上させる効果的なツールです。特に、Bloomエフェクトとの連携により、リアルで魅力的な発光エフェクトを簡単に追加できます。適切に設定して、シーンの雰囲気や演出を強化しましょう!
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