「作って学べる Unity本格入門[Unity 6対応版]」で得られる“実用的な知見”
目次
どんな本か(概要)
- 3Dアクションゲームを完成させながらUnity 6の基本操作〜公開までを通しで学ぶ入門書。著者は賀好 昭仁氏。技術評論社、B5変形・448ページ、発売日は2024年11月28日。試し読みPDFと公式サポート(サンプル/正誤表)あり。
この本で得られる知見(実務に効くポイント)
Unity・C#基礎の体系化
- プロジェクト作成、シーン/ゲームオブジェクト/コンポーネントの基本、カメラ、物理の触りまでを一気通貫で体験。
- C#文法(変数/制御/継承/プロパティ/演算子)とUnityのライフサイクル(Awake/Start/Update/FixedUpdate…)を、Unityの文脈で整理できる。コルーチンとasyncの基礎にも触れる。
入力・移動・カメラの“現場セット”
- 新Input Systemの導入〜アクション設定〜操作スクリプト化。Cinemachineで追従カメラ構築。
3Dレベルメイキングの基礎
- Terrainの作成/ペイント、木・草の配置、水・風、Skyboxと昼夜表現など、環境演出の一式。
キャラ制御とアニメーション
- モデル/アニメーションのインポート、Animator Controller、スクリプトからの遷移制御、Mecanimの要点。
AI/ナビメッシュ/戦闘の基本実装
- NavMeshのベイクと追跡、視界(Raycast)や検知用Collider、攻撃・当たり判定、スポーン制御(Coroutine含む)。
UI/UXとデータ保存
- 画面遷移(タイトル/ゲームオーバー)、Tween演出、ポーズ/メニュー/ライフゲージ、スマホ向けUI(バーチャルパッド/センサー)。
- JSONによるデータ保存(軽量な永続化の実例)。
UI/UX はよくセットで使われる用語ですが、本来は別の意味を持っています。整理すると以下のようになります。
UI(User Interface = ユーザーインターフェース)
- 意味:ユーザーとシステム(アプリ・Webサイト・デバイスなど)をつなぐ「接点」そのもの。
- 例:
- 画面デザイン(ボタン、メニュー、テキスト入力欄、アイコン)
- ゲームならキャラクター操作のためのボタンやHUD(残りHP表示など)
- ハードならリモコンやスイッチ類
- 目的:見た目や操作のしやすさを形にすること。
UX(User Experience = ユーザーエクスペリエンス)
- 意味:ユーザーが製品やサービスを通じて得る「体験」全体。
- 例:
- アプリが直感的に操作できるか
- 課題がスムーズに解決できるか(例:欲しい情報に迷わずたどり着ける)
- 利用して「便利」「楽しい」「快適」と感じられるか
- 目的:単に“操作できる”だけでなく、“心地よく使える体験”を設計すること。
UIとUXの関係
- UIはUXの一部:UIが使いにくければ体験(UX)は悪化します。逆にUIが優れていても、アプリの目的が曖昧ならUXはよくなりません。
- 例で考える(ゲームの場合):
- UI:メニューの配置、ボタンの大きさ、フォントの見やすさ
- UX:ゲームを遊んだ全体的な体験(ストーリー理解のしやすさ、操作の快適さ、達成感)
まとめ
- UI=「見た目や操作の窓口」
- UX=「使って得られる体験の質」
- UIデザインはUX向上の手段のひとつ。両方を意識して設計することが重要です。
演出・チューニング
- BGM/SE(AudioSource/AudioMixer)、パーティクル、Post Processing。
- パフォーマンス最適化(Profiler、スクリプト/レンダリングのチューニング)、容量削減(画像/音声/Resources/シーン/AssetBundleの基礎)。
ビルド〜配信・運用の入口
- Windows/macOS/Android/iOS/WebGLのビルド手順、公開(Google Play / App Store / Steam / UDP)。
事業・運用寄りの視点
- 収益化(広告/IAPの概説)、プロモーション(SNS/プレスリリース/シェア機能/広告/リテンション向上)、開発効率化(バージョン管理/自動ビルド)。イベント参加案内まで。
ノーコード志向の入口とトラブル対応
- Unityのビジュアルスクリプティングの導入〜限界の理解。
- エラーの読み方、ステップ実行、Debugモード、衝突判定の落とし穴、スマホ特有のクラッシュ/通信失敗への備えなど“トラブルシューティング章”。
公式サンプル資産
- 完成版ゲーム(Win/mac)と教材プロジェクト一式が配布され、書籍と同じ環境で追従/検証できる。正誤表・補足情報も随時更新。
誰に特に向くか
- Unity 6で“1本通し”の制作フローを掴みたい初〜初中級者(授業や独学での標準ルートに適合)。
- 入門を越える実務寄りの入口(NavMesh/Cinemachine/Post Processing/Profiler/ビルド配信/収益化など“仕事の要点”を広く浅く把握したい人)。
注意点・限界
- DOTS/ECSやURP/HDRPの深掘り、Addressablesや高度なIAP実装などは“概説止まり”。本格運用では別資料で補完が必要。
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