C# クラスの各メンバーの解説
C# のクラスは、複数のメンバー(フィールド、プロパティ、メソッド、コンストラクター)で構成されています。これらのメンバーは、クラスのデータと機能を定義します。以下に、クラスの各メンバーについて詳しく解説します。
目次
クラスのテンプレート
// クラスの定義
public class SampleClass
{
// フィールド
private int field;
// プロパティ
public int Property { get; set; }
// コンストラクター
public SampleClass(int initialField)
{
field = initialField;
}
// メソッド
public void Method()
{
// メソッドの内容
}
}
1. フィールド (Field)
フィールドは、クラスのデータを保持するための変数です。クラスの内部から直接アクセスでき、外部からの直接アクセスは制限することが一般的です。
// クラスのフィールド
private int field;
- フィールド名:
field
- アクセス修飾子:
private
(クラスの外部からはアクセス不可) - 型:
int
- 役割: クラス内部で使用されるデータを保持
2. プロパティ (Property)
プロパティは、フィールドへのアクセスを制御するためのメカニズムです。ゲッターとセッターを使ってフィールドの値を取得したり設定したりします。
// クラスのプロパティ
public int Property { get; set; }
- プロパティ名:
Property
- アクセス修飾子:
public
(クラスの外部からアクセス可能) - 型:
int
- 役割: フィールドの値を制御付きで公開
3. コンストラクター (Constructor)
コンストラクターは、クラスのインスタンスが生成されるときに呼び出されるメソッドで、フィールドに初期値を設定するために使用されます。
// クラスのコンストラクター
public SampleClass(int initialField)
{
field = initialField;
}
- コンストラクター名:
SampleClass
(クラス名と同じ) - パラメーター:
int initialField
- 役割: フィールド
field
に初期値initialField
を設定
4. メソッド (Method)
メソッドは、クラスの動作を定義するための関数です。クラスが提供する機能やアクションを実行します。
// クラスのメソッド
public void Method()
{
// メソッドの内容
}
- メソッド名:
Method
- アクセス修飾子:
public
(クラスの外部からアクセス可能) - 戻り値の型:
void
(戻り値なし) - 役割: クラスの機能やアクションを実行
具体的な例
以下に、上記のテンプレートを使用した具体的なクラスの例を示します。
public class Person
{
// フィールド
private string name;
private int age;
// プロパティ
public string Name
{
get { return name; }
set { name = value; }
}
public int Age
{
get { return age; }
set { age = value; }
}
// コンストラクター
public Person(string name, int age)
{
this.name = name;
this.age = age;
}
// メソッド
public void DisplayInfo()
{
Console.WriteLine($"Name: {name}, Age: {age}");
}
}
- フィールド:
name
とage
(プライベートフィールドとして、クラス内部で使用されるデータを保持) - プロパティ:
Name
とAge
(フィールドへの制御付きアクセスを提供) - コンストラクター:
Person(string name, int age)
(インスタンス生成時にフィールドを初期化) - メソッド:
DisplayInfo()
(名前と年齢を表示)
まとめ
この資料では、C# のクラスにおける各メンバー(フィールド、プロパティ、メソッド、コンストラクター)について、テンプレートと具体的な例を用いて解説しました。クラスの構造と機能を理解するために、これらのメンバーを適切に使い分けることが重要です。
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