「AIがコードを書く時代」に、なぜ今さら基礎を学ぶのか?
生成AI(ChatGPTやCopilotなど)が活躍してきた現在においても、プログラミングの基礎学習は不可欠です。
それは、AIを「使うだけ」の立場から「使いこなす」「評価する」「共創する」立場に進むために必要だからです。
以下に、その理由を5つに分けて具体的に解説します。
✅ 1. AIの出力を理解・評価するために必要
AIはコードを提案してくれますが、それが正しいとは限りません。
むしろ動かない・間違っているコードが出ることも多いです。
● 基礎を知らないと:
- AIの提案が正しいか判断できない
- 何が原因でバグっているのか特定できない
- 間違っているのにそのままコピペしてトラブルに
👉 「なぜこう書くのか」を理解する基礎力が、AIと協働する最低条件です。
✅ 2. 仕様や意図をAIに伝える力(プロンプト力)を支える
生成AIに使ってもらうには、「こんな動作をしたい」という明確な設計や意図を文章で伝える必要があります。
● たとえば:
- 「リストの中の奇数だけを取り出して、合計を出したい」
- 「プレイヤーがジャンプしたときにサウンドを鳴らしたい」
このような仕様を伝えるには、変数・配列・条件分岐・ループなどの基本的な用語や構造の理解が不可欠です。
👉 基礎がなければ、AIに意図を正確に伝えることすらできないのです。
✅ 3. 応用・応急処置・トラブル対応ができないと危険
現場では、生成AIのコードをそのまま動かせる場面ばかりではありません。
● 典型的なトラブル:
- バージョンの違いによるエラー
- APIの仕様変更
- プラットフォームごとの挙動の違い
👉 これらを解決できるのは、「基礎に裏打ちされた応用力」を持った人間です。
AIが書いたコードを修正・補完するためにも基礎が必要です。
✅ 4. AI時代ほど「考える力」や「論理的思考力」が重要になる
AIはたしかに速くて便利です。
しかしAIは「考えること」はできません。考えるのはあなたです。
- どうすればユーザーが使いやすいか
- なぜこのバグが出たのか
- どうすればセキュリティ上安全か
こうしたことを論理的に考える力は、基礎的なプログラミングを通してこそ育ちます。
👉 AIは“道具”。考えるのは“人間”。
その「考える力」の土台が、まさにプログラミング基礎です。
✅ 5. 基礎がある人の方がAIで大きな成果を出せる
● 同じChatGPTを使っても:
基礎がない人 | 基礎がある人 |
---|---|
言われた通りのコードを使ってみるだけ | 出力を修正・最適化・カスタマイズできる |
仕組みがわからずトラブルに弱い | エラーの意味を読み解き自力で改善できる |
発想が狭くなる | 「この処理をまとめてクラス化しよう」など発展的な活用ができる |
👉 生成AIは「基礎を学んだ人」の武器であり、「基礎を知らない人」の代役ではありません。
✅ まとめ
理由 | 内容 |
---|---|
1 | AIのコードを理解・修正する力が必要 |
2 | AIに仕様を正確に伝えるための語彙と構造理解が必要 |
3 | エラーや例外の対応には基礎的な知識が不可欠 |
4 | 論理的思考・問題解決力は基礎学習で身につく |
5 | AIを「使いこなす側」になるには基礎がカギ |
🎓補足:授業向けにこの内容をスライドやチラシ形式でも提供可能です。
ご希望があれば、「学生向け」「保護者向け」「就職希望者向け」などに合わせた資料も用意します。必要ですか?
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