タプルのサンプル

2023年3月1日

C#のタプルは、複数の要素を1つのオブジェクトとして扱うための仕組みです。タプルは、値を順序付けされた要素のコレクションとして表現されます。

タプルは、C# 7.0以降でサポートされており、System.ValueTuple名前空間に定義されています。タプルを使用すると、複数の値を単一のオブジェクトとして返すことができます。これは、複数の値を返す必要があるメソッドの戻り値や、複数の値を一度に渡す必要がある場合に便利です。

C#のタプルは、ValueTupleという型で実装されています。この型は、可変長の要素数を持ち、要素の数に応じて異なる型が自動的に生成されます。また、タプルの要素に名前を付けることができ、名前付き要素を使用することで、コードの可読性を向上させることができます。さらに、タプル分解を使用することで、タプルの要素を個別の変数に割り当てることができます

1. サンプルコード
2. 実行結果
3. メリットとデメリット
- 3.1. C#におけるタプルのメリット
- 3.2. C#におけるタプルのデメリット

サンプルコード

// タプルの作成
var person = (name: "山田", age: 25, city: "東京");

// タプルの要素へのアクセス
Console.WriteLine($"名前: {person.name}, 年齢: {person.age}, 住所: {person.city}");

// タプル分解
(string name, int age, string city) = person;

// タプル分解した値の利用
Console.WriteLine($"名前: {name}, 年齢: {age}, 住所: {city}");

// タプルを返すメソッドの利用
var result = GetPerson();
Console.WriteLine($"名前: {result.name}, 年齢: {result.age}, 住所: {result.city}");

static (string name, int age, string city) GetPerson()
{
    // タプルを返す
    return ("マリー", 30, "大阪");
}

このコードでは、var person = (name: “山田", age: 25, city: “東京")でタプルを作成し、person.nameやperson.age、person.cityのようにタプルの要素にアクセスしています。また、var result = GetPerson()でメソッドからタプルを返し、result.nameやresult.age、result.cityでタプルの要素にアクセスしています。