Unity 基本操作ガイド: Probes
この画像は、Unityの Mesh Renderer コンポーネントに含まれる Probes セクションの設定画面を示しています。このセクションは、オブジェクトが Light Probes と Reflection Probes をどのように利用するかを制御するためのものです。以下に詳細を説明します。
1. Probes セクションの役割
Probes セクション は、オブジェクトのライティングと反射の設定を調整する機能を提供します。この設定により、オブジェクトが周囲の環境光や反射環境にどのように影響を受けるかを決定します。
a. Light Probes
- Light Probes(ライトプローブ)は、シーン内の間接光(環境光、反射光など)を補間してオブジェクトに適用する仕組みです。これにより、動的なオブジェクト(例: キャラクターや移動する物体)が固定ライティング(ライトマップ)の恩恵を受けることが可能になります。
b. Reflection Probes
- Reflection Probes(リフレクションプローブ)は、シーン内の反射環境を記録してオブジェクトに適用します。これにより、オブジェクトが環境に基づいたリアルな反射を表示することが可能になります。
2. インターフェースの要素説明
① Light Probes
- 現在の設定: Blend Probes
- Blend Probes は、近くの複数のライトプローブの値を補間して、オブジェクトに適用する設定です。これにより、ライトプローブ間で滑らかなライティング効果を得られます。
- その他のオプション:
- Off: ライトプローブを使用しません。
- Use Proxy Volume: プロキシボリュームを使用して、よりカスタマイズされたライティング効果を適用します(高度な設定向け)。
② Reflection Probes
- 現在の設定: Blend Probes
- Blend Probes は、近くの複数のリフレクションプローブの値を補間して、オブジェクトの反射を計算する設定です。
- その他のオプション:
- Off: リフレクションプローブを使用しません。代わりに、スカイボックスを反射として使用します。
- Simple: 最も近い1つのリフレクションプローブの値を使用します(補間なし)。
③ Anchor Override
- None (Transform)
- オブジェクトがライトプローブやリフレクションプローブを計算する際の基準点(アンカー)を指定します。
- 通常はオブジェクト自体のTransformが使用されますが、ここで特定のオブジェクト(他のTransform)を指定することも可能です。たとえば、異なる位置を基準にしたい場合に使用します。
- 右側のサークルアイコンをクリックして、シーン内の別のオブジェクトを選択できます。
3. 具体的な使用例
- 動的オブジェクトに環境ライティングを適用する:
動くオブジェクト(例: キャラクターや車)がシーンのライトプローブの影響を受けることで、より自然なライティング効果を得られます。 - 反射効果をリアルにする:
シーンにリフレクションプローブを配置して、オブジェクトに周囲の環境が正確に反射されるようにします(例: ガラス、金属、鏡のような表面のオブジェクト)。 - Anchor Override の利用:
オブジェクトの中心ではなく、特定の位置(例: キャラクターの頭や車のフロント)を基準にプローブを計算したい場合に使用します。
4. 注意点
- Probes を有効にするには、シーンに Light Probes または Reflection Probes を配置する必要があります:
シーンにこれらのプローブが存在しない場合、この設定は機能しません。 - Anchor Override を適切に設定しないと予期しない効果が出る可能性があります:
特に大きなオブジェクトでは、基準点を適切に指定しないと、反射やライティングが不自然になることがあります。 - Probes 設定とパフォーマンスのトレードオフ:
Blend Probes の使用はリアルな見た目を提供しますが、計算コストが高くなる場合があります。モバイル向けのプロジェクトでは、必要に応じて Simple や Off を検討することが重要です。
この設定は、Unityで環境ライティングと反射を効果的に活用し、オブジェクトのリアルさを向上させるための重要な項目です。
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