ITエンジニアに求められる「自走力」とは何か

はじめに

ITエンジニアにとって最も大切な力のひとつが「自走力」です。これは単なる気合や根性ではなく、自分で課題を発見し、解決のために走り続ける行動習慣を指します。技術は常に進化しており、受け身の姿勢では置いていかれる世界だからこそ、自走力が必須になります。


自走力の要素

エンジニアの自走力を分解すると、次の要素に整理できます。

  1. 目的設定ゴールを短く言えること。「なぜそれをやるのか」を常に意識する。
  2. 問題分解大きな課題を30〜90分で扱える小さなタスクに分ける。
  3. 情報探索公式ドキュメント、エラーメッセージ、最小再現プロジェクトを優先して調べる。
  4. 検証ループ仮説を立て、実験し、記録し、次の仮説につなげる。
  5. 切り分け力原因を環境・設定・コード・データに分けて、二分探索のように特定していく。
  6. 共有と質問力「期待結果/実際」「試したこと」を整理して他人に伝える。

詰まったときの行動手順(15→30→60分ルール)

  • 15分:最小再現コードを作り、ログを仕込む。
  • 30分:公式Docsやサンプルを確認する。
  • 60分:仮説を3つ書き出し、各5分で検証。結果をメモする。

これでも解決しない場合は、質問テンプレートを用いて相談する。


質問テンプレート(例)

【目的】SpaceキーでAttackを新Input System化する
【期待/実際】wasPressedThisFrameで反応せず
【再現手順】
  1. 新規プロジェクト作成
  2. Input System有効化
  3. PlayerControllerを貼り付け
【試したこと】
  - EventSystem有無確認
  - Active Input Handling切替
【ログ】Keyboard.current == null が返る

質問をこの形に整えるだけで、相手の理解も速く、自分の思考整理にもなる。


1週間の自走力トレーニング(例)

  • Day1:目標を1文にまとめ、タスクをIssue化。
  • Day2:Input Systemで1つの入力だけ移行。
  • Day3:ログやAssertを追加して可視化。
  • Day4:知らないAPIを公式Docsだけで小実験。
  • Day5:コード清掃+自分レビュー。
  • Day6:学んだことを5分で誰かに説明。
  • Day7:1週間の学びと改善点を1枚にまとめる。

まとめ

自走力は「才能」ではなく「習慣」で鍛えられる力です。公式ドキュメントを読む、最小再現を作る、仮説検証のループを回す。この積み重ねがエンジニアとしての信頼に直結します。

“エンジニアは自分で走る力がある人ほど伸びる”

そのために、毎日少しずつ自分の走り方を改善していきましょう。


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Posted by hidepon