【Unity】Material(マテリアル)

Unityは、ゲーム開発や3Dアプリケーション制作において強力なツールセットを提供しています。その中でも、Material(マテリアル)はオブジェクトの視覚的な魅力を高めるための基本的な要素です。Materialを理解し適切に活用することで、リアルな質感や魅力的なデザインを簡単に実現できます。本ガイドでは、初めてUnityのMaterialに触れる方々が基礎から応用までスムーズに学べるよう、分かりやすく解説します。

1. Materialとは?

Material(マテリアル)は、3Dモデルの表面に適用される設定の集まりで、色、質感、反射、透明度などを決定します。MaterialはShader(シェーダー)と呼ばれるプログラムによって制御されており、シェーダーはMaterialの見た目を具体的に定義します。


2. Materialの主なコンポーネント

Shader(シェーダー):

Materialの見た目を決定するプログラムです。Unityには標準シェーダーやURP(Universal Render Pipeline)用のシェーダーなど、さまざまなシェーダーが用意されています。

テクスチャ(Texture):

画像ファイルを使用して、Materialに詳細な表現を加えます。例えば、色を決定する「Albedo(アルベド)」テクスチャや、表面の凹凸を表現する「Normal Map(ノーマルマップ)」などがあります。

色(Color):

基本的な色を設定します。Albedoカラーなど、シェーダーによって異なる色プロパティがあります。

メタリック/スムーズネス(Metallic/Smoothness):

表面の金属感や光沢感を調整します。メタリック値が高いほど金属的な見た目になり、スムーズネスが高いほど光沢が強くなります。


3. Materialの作成方法

Projectウィンドウでの作成:

  • Projectウィンドウで右クリックし、CreateMaterialを選択します。
  • 新しく作成されたMaterialに名前を付けます。

Inspectorウィンドウでの設定:

  • 作成したMaterialを選択すると、Inspectorウィンドウにその設定が表示されます。
  • Shaderを選択し、使用したいシェーダーを選びます(例:Standard Shader)。
  • 各プロパティ(色、テクスチャ、メタリックなど)を調整して、希望する見た目にします。

4. Materialの適用方法

オブジェクトにドラッグ&ドロップ:

  • HierarchyまたはSceneビューで対象の3Dオブジェクトを選択します。
  • Projectウィンドウから作成したMaterialをオブジェクトにドラッグ&ドロップします。

Rendererコンポーネントを使用:

  • オブジェクトを選択し、InspectorウィンドウのRendererコンポーネント(例:Mesh Renderer)を探します。
  • Materialsセクションで、スロットにMaterialをドラッグ&ドロップします。

5. テクスチャの追加

テクスチャを使用することで、Materialにさらにリアルな表現を追加できます。

テクスチャの準備:

  • 使用したい画像ファイル(PNG、JPEGなど)をAssetsフォルダにインポートします。

Materialにテクスチャを設定:

  • 作成したMaterialを選択し、Inspectorウィンドウで対応するテクスチャスロット(例:Albedo)にインポートしたテクスチャをドラッグ&ドロップします。

6. シェーダーの選択

Unityにはさまざまなシェーダーが用意されており、用途に応じて選択できます。

Standard Shader:

多くの用途に対応する汎用的なシェーダーです。金属感や透明度など、さまざまな効果を簡単に設定できます。

Unlit Shader:

ライティングの影響を受けずに表示されるシェーダーです。UIやエフェクトなどに適しています。

URP/HDRPシェーダー:

Universal Render Pipeline (URP)High Definition Render Pipeline (HDRP)向けのシェーダーで、より高度なグラフィックスを実現します。


7. 実際に試してみよう!簡単な例

新しいMaterialの作成:

  • Projectウィンドウで右クリック → CreateMaterial → 名前を「RedMaterial」に変更。

色の設定:

  • InspectorウィンドウでAlbedoカラーを赤色に変更。

オブジェクトに適用:

  • Sceneビューで立方体(Cube)を選択。
  • 「RedMaterial」をドラッグ&ドロップして立方体に適用。

結果確認:

  • 立方体の表面が赤色に変わっていることを確認します。

まとめ

Materialは、Unityで3Dオブジェクトの見た目をカスタマイズするための基本的なツールです。色やテクスチャ、シェーダーの設定を通じて、リアルな表現からアーティスティックなデザインまで、多様なビジュアルを実現できます。初めは基本的な設定から始めて、徐々に高度なプロパティやシェーダーを学んでいくと良いでしょう。


参考リンク

Material,Unity

Posted by hidepon