POSレジ開発に挑戦！商品コード×商品マスターで理解するはじめてのクラス設計

2025年7月17日

以下では、現在の記事「セルフレジで体験する『はじめてのクラス』チュートリアル」⁠を“商品マスター方式”へ書き換えるときの具体的な差分とコード例を示します。配列・if 文・for ループだけで完結し、まだ List や Dictionary を未習得の初学者にも読めるレベルを守ります。

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これまでに学んだレジアプリ

1. 何を変えるのか

変更前	変更後 (商品マスター方式)
Program 内で Item apple = … など ３つの Item を都度 new	ProductMaster クラスに 全商品を１か所に定義し、コードで検索
SelfCheckout.Scan(Item item) を呼ぶ前に new した Item を手渡し	利用者が入力した “商品コード” を ProductMaster.GetByCode() に渡し、戻ってきた Item をスキャン
コード入力が固定（りんご→パン→牛乳）	ループで何度でも入力／0 で精算へ進む

こうすることで、現実の POS システムに近い「商品マスタ＋コード入力→レジ登録」の流れを体験できます。

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2. 新しいファイル構成とコード

既存の Item.cs と SelfCheckout.cs はそのまま使えます。

2-1 Item.cs（変更なし）

// Item.cs
class Item
{
    public string Code;   // 商品コード
    public string Name;   // 商品名
    public int    Price;  // 価格（円）
}

2-2 ProductMaster.cs（★新規追加）

// ProductMaster.cs
class ProductMaster
{
    // 商品マスタ（配列で保持）
    public static Item[] Items = new Item[]
    {
        new Item { Code = "A01", Name = "りんご", Price = 120 },
        new Item { Code = "B01", Name = "パン",   Price = 150 },
        new Item { Code = "C01", Name = "牛乳",   Price = 180 }
    };

    // 商品コードから Item を検索（見つからなければ null）
    public static Item? GetByCode(string code)
    {
        for (int i = 0; i < Items.Length; i++)
        {
            if (Items[i].Code == code) return Items[i];
        }
        return null; // 未登録コード
    }
}

2-3 SelfCheckout.cs（変更なし）

既存の items 配列／Scan／CalcTotal／PrintReceipt はそのまま利用できます。

2-4 Program.cs（全文置き換え）

// Program.cs
using System;

class Program
{
    static void Main()
    {
        var reg = new SelfCheckout();

        // ① 商品コードを繰り返し入力
        while (true)
        {
            Console.Write("商品コードを入力 (0で精算)> ");
            string code = Console.ReadLine()!;

            if (code == "0") break;          // 0 なら精算へ
            Item? item = ProductMaster.GetByCode(code);

            if (item == null)
            {
                Console.WriteLine("※ そのコードの商品はありません");
                continue;                    // 再入力
            }

            reg.Scan(item);                  // カゴに追加
        }

        // ② レシート印字
        reg.PrintReceipt();

        // ③ 支払方法選択
        int total = reg.CalcTotal();
        Console.Write("支払方法 (1:現金 2:カード)> ");
        string sel = Console.ReadLine()!;

        if (sel == "1")
        {
            Console.Write("投入金額> ");
            int cash = int.Parse(Console.ReadLine()!);
            Console.WriteLine($"お預り: {cash}円  おつり: {cash - total}円");
        }
        else
        {
            Console.WriteLine($"カード決済 {total}円 承認OK");
        }

        Console.WriteLine("ご利用ありがとうございました");
    }
}

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3. 学習ポイントの更新例

1. 商品マスターという概念
   • 情報を１か所に集約することで「新商品を追加するだけ」でレジ側のロジックを触らずに済む。
2. 検索ロジック（線形探索）
   • for で配列を走査 → 条件一致で返す。配列・if 文までの知識で実装できる。
3. null の取り扱い
   • コード未登録の場合は null。if 文で分岐し、例外やエラーは使わない（未習得のため）。
4. 入力ループと早期終了
   • while(true)＋break で「0 で精算」というシンプルな制御を体験。

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4. 記事本文に反映する箇所

• Step 2 と Step 3 を差し替え。
  • Step 2: 「ProductMaster クラスを作る」
  • Step 3: 「Program でコード入力→精算」
• 目次やゴールはそのままでも良いが、「商品マスター方式でクラスの再利用性を体感する」 という一文をゴールに追記すると流れがわかりやすくなります。

元記事で “商品マスタ（object 初期化子で値を詰める）” としていた部分を独立クラスに移すだけなので、記事構造への影響は最小限です。 

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5. 仕上げチェックリスト

確認項目	□完了?
ProductMaster.cs を追加したか
Program.cs がコード入力ループになっているか
未登録コード入力時に警告を出すか
既存テスト（Scan 11 回でオーバーなど）がまだ確認できるか

この形で「商品マスター方式」への書き換えは完了です。