Animator Controllerのトランジション選択時のインスペクターの設定
Animator Controllerでアニメーションを切り替える際、トランジションが重要な役割を果たします。トランジションを選択すると、インスペクターでその詳細設定が行えます。この資料では、トランジションに関連する各種設定項目を分かりやすく説明します。これにより、よりスムーズで適切なアニメーションの遷移を実現できます。
Conditions（条件）
役割:
トランジションが発生する条件を設定します。Animatorのパラメータ（例：isWalkingなど）を使って、アニメーションの切り替えを制御します。
設定方法:
- インスペクターで
Conditionsセクションを確認します。 +ボタンをクリックして条件を追加し、使用するパラメータを選択します。- 条件には
==（等しい）、!=（等しくない）などの演算子を使用し、値を設定します。
例:
isWalking == true: この条件が成立した場合に歩行アニメーションに遷移します。isJumping == false: ジャンプ終了後に次のアニメーションに遷移する、といった設定が可能です。
Has Exit Time（終了時間を持つ）
役割:
このオプションは、現在のアニメーションが最後まで再生された後にトランジションが開始されるかどうかを決定します。
設定方法:
Has Exit Timeにチェックを入れると、アニメーションの終了時にトランジションが発生します。- チェックを外すと、現在のアニメーションが終了する前に遷移が可能になります。
使用例:
プレイヤーのアクションを最後まで見せたい場合には、Has Exit Timeを有効にします。アクションを中断してすぐに次のアニメーションに遷移したい場合は無効にします。
Exit Time（終了時間）
役割:
現在のアニメーションが終了する時間（割合）を指定します。Has Exit Timeが有効な場合に使用できます。
設定方法:
Exit Timeの値を1に設定すると、アニメーションが100%終了したタイミングでトランジションが発生します。- 値を0.5に設定すると、アニメーションが半分（50%）終了した時点でトランジションが発生します。
使用例:
特定のアクションが一部だけ再生されたら次のアニメーションに遷移させたい場合に便利です。
Fixed Duration（固定の持続時間）
役割:
トランジションにかかる時間を固定するか、アニメーションの長さに比例させるかを設定します。
設定方法:
Fixed Durationにチェックを入れると、トランジションにかかる時間が固定されます（例：0.5秒）。- チェックを外すと、現在のアニメーションの長さに応じてトランジションの時間が変わります。
使用例:
アニメーションの長さに関係なく、一定の時間でスムーズに遷移したい場合はFixed Durationを有効にします。
Transition Duration（トランジションの持続時間）
役割:
2つのアニメーションがどのくらいの時間で遷移するかを設定します。
設定方法:
- 通常は
0.25秒に設定されていますが、これを調整することでアニメーションの切り替え速度を変更できます。 - 数値を大きくすると遷移がゆっくりになり、小さくすると瞬時に切り替わります。
使用例:
キャラクターのアクションを滑らかに見せたい場合は、持続時間を長くします。即座にアクションを切り替える場合は短くします。
Interrupt Source（中断のソース）
役割:
トランジションが他のアニメーションによって中断される条件を設定します。このオプションは、現在のアニメーションが新しいアニメーションによって中断される場合に使用します。
設定方法:
インスペクターのInterrupt Sourceから、None、Current State、Next Stateなどを選択して、どの状態で中断するかを指定します。
使用例:
攻撃モーションが再生中に敵から攻撃を受けた場合、攻撃アニメーションを中断して被弾モーションに切り替えるなど、インタラクティブな動作を制御できます。
Ordered Interruption（順序付きの中断）
役割:
複数のトランジションが存在する場合に、どのトランジションを優先させるかを制御します。
設定方法:
Ordered Interruptionにチェックを入れると、トランジションは設定された順序で実行されます。
使用例:
特定の条件下で、アニメーション遷移に優先順位を持たせたい場合に有効です。
まとめ
Animator Controllerのトランジション設定は、アニメーションをスムーズに遷移させるための重要な要素です。インスペクター内の各設定項目を適切に使うことで、自然なアニメーションの切り替えが実現できます。