C# 学習ステップアップガイド
C# を初学者から上級者へとステップアップしていくための学習ガイドです。各段階で習得すべき内容と、実践すべきことを示します。
1. 初級(基礎)
目標: C# の基本的な文法を理解し、簡単なプログラムを作れるようになる
学ぶこと
- C# の基本文法
- 変数 (
int, double, string, boolなど) - 条件分岐 (
if, switch) - ループ (
for, while, foreach) - 配列 (
int[] nums = new int[5];)
- 変数 (
- 基本的なデータ構造
List<T>(リスト)Dictionary<TKey, TValue>(連想配列)
- 基本的な関数の作成
staticメソッドの作成と呼び出しreturnの使い方- 引数と戻り値 (
void, int, stringなど)
- 例外処理
try-catch-finallythrowを使った例外のスロー
- C# とコンソールアプリ
Console.WriteLine()を使った入出力Console.ReadLine()の利用
実践すること
- 簡単な計算機プログラムを作る
- 配列やリストを使ってデータを管理する
- 例外処理を取り入れたプログラムを書く
2. 中級(実践)
目標: オブジェクト指向を理解し、実践的なプログラムを作れるようになる
学ぶこと
- オブジェクト指向プログラミング(OOP)
classとobject- コンストラクタ
- 継承 (
: base) - ポリモーフィズム (
virtual,override) - インターフェース (
interface)
- デザインパターン(基礎)
- シングルトン (
Singleton) - ファクトリーパターン (
Factory) - オブザーバーパターン (
Observer)
- シングルトン (
- ファイル入出力
StreamReader/StreamWriterFile.ReadAllText()/File.WriteAllText()
- 非同期処理(基礎)
async/awaitTaskの基本
- リスト・辞書の活用
- ソート (
List<T>.Sort()) - LINQ (
Where,Select,OrderBy)
- ソート (
- データベース連携(基礎)
SQLiteやMySQLとの接続 (ADO.NET/Dapper)
実践すること
クラスを使ったデータ管理プログラムを作る継承やインターフェースを使ったプログラムを書くファイル入出力を活用したデータ保存機能を作るデータベースを使った CRUD アプリを作る
3. 上級(応用)
目標: 設計やパフォーマンスを意識した C# プログラムを開発できるようになる
学ぶこと
- 高度なデザインパターン
Dependency Injection(依存性注入)Repository PatternMVVM(WPF や Unity のアーキテクチャ)
- 非同期処理(応用)
CancellationTokenを使ったキャンセル処理Parallel.ForEachを使った並列処理Task.Run()での非同期実行
- メモリ管理・パフォーマンス最適化
GC.Collect()の仕組みSpan<T>/Memory<T>を使ったパフォーマンスチューニングStructとClassの違いを考慮した設計
- 高度なデータベース操作
Entity Framework Coreトランザクション制御(BeginTransaction)
- Web 開発
ASP.NET Coreを使った Web APIBlazorを使ったフロントエンド開発
- Unity 開発(応用)
ScriptableObjectを活用したデータ管理アセットバンドルを利用したリソース管理Addressablesを活用したロード最適化NavMesh/Physicsを使った高度なゲームシステム
実践すること
DIを取り入れた設計を実践する非同期処理を活用した高負荷な処理を実装するEntity Framework Coreを使って大規模なデータ管理を試すASP.NET Coreで API を作り、クライアントアプリと連携する
4. エキスパート(専門)
目標: C# を深く理解し、プロフェッショナルレベルの開発ができる
学ぶこと
- C# の内部動作の理解
IL (Intermediate Language)の解析Reflectionを使った動的操作Unsafeコードによるポインタ操作
- マルチスレッドプログラミング
Task.Factory.StartNew()ThreadPoollock/Monitor/SemaphoreSlimを使った排他制御
- ネットワークプログラミング
WebSocketを使ったリアルタイム通信gRPCを使った高パフォーマンス通信SignalRを用いたリアルタイム同期処理
- ゲーム開発の高度な技術
ECS (Entity Component System)DOTS (Data-Oriented Technology Stack)Burst Compilerによる最適化シェーダー(Shader Graph,HLSL)
- C# の最新機能
Record型Nullable Reference TypesSource Generatorを活用したメタプログラミング
実践すること
マルチスレッドを活用した処理を作るネットワーク通信を使ったリアルタイムアプリを作るECS/DOTSを活用した Unity プロジェクトを作るシェーダーを使ったグラフィック処理を実践する
まとめ
- 初級: 変数・条件分岐・ループ・配列を理解する
- 中級: クラス・オブジェクト指向・非同期処理を学ぶ
- 上級: 高度な設計・パフォーマンス最適化・非同期処理を実践
- エキスパート: ネットワーク・マルチスレッド・ゲーム開発の最適化
プロジェクトを作りながら実践すると、効率よく成長できます。
訪問数 28 回, 今日の訪問数 1回






ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません