新人研修でC#とUnityを学ぶ ― 6か月で即戦力を育成するプログラム設計
目次
はじめに
近年、企業が新人研修に求める水準は「基礎を学ぶ」から「配属後すぐにプロジェクトで活躍できる」へと変化しています。
特に、業務アプリ開発に強いC# と、ゲーム・シミュレーション開発に必須のUnity の両方を習得させる研修は、幅広い分野に人材を送り込むための有力な選択肢です。
この記事では、C#+Git研修(3か月)+Unity研修(3か月) を組み合わせた、合計6か月のカリキュラム例とその効果を紹介します。
前半:C#+Git研修(3か月)
研修の狙い
- オブジェクト指向プログラミングを確実に理解
- .NETを活用した業務アプリケーション開発の基礎を習得
- Gitを用いたチーム開発演習で、実務の進め方を体験
カリキュラム概要
- 1か月目
- C#の基礎文法、クラスとオブジェクト指向
- Windows Forms / WPFによるアプリ開発
- 2か月目
- DB連携(SQL Server / SQLite)
- ASP.NET Coreを利用したWebアプリ開発
- 3か月目
- Git / GitHubの実践(ブランチ戦略、Pull Requestレビュー、コンフリクト解消)
- 模擬開発プロジェクト(業務システムを想定した小規模チーム演習)
ポイント
Git演習では「feature/develop/main」ブランチ運用を体験させ、レビュー文化やコード品質管理を習得します。
後半:Unity研修(3か月)
研修の狙い
- Unityを活用したゲーム・シミュレーション開発を習得
- 2D/3Dの両方に対応できる実装力を養成
- Gitを活用しながらチームでの制作フローを経験
カリキュラム概要
- 4か月目(Unity基礎)
- Unityエディタ操作、Prefab、コンポーネント設計
- 2Dゲーム開発入門(キャラクター制御、UI、サウンド)
- 5か月目(Unity応用)
- 3D開発基礎(物理挙動、アニメーション、NavMesh)
- C#スクリプトでのゲームロジック構築
- GitHubでのプロジェクト共有・マージ演習
- 6か月目(チーム開発プロジェクト)
- 4〜6名のチームに分かれ、ゲーム/シミュレーションアプリを制作
- GitHubフローによる開発(Pull Requestベース)
- 成果発表(プレゼン+デモ)
ポイント
Unity研修では、個人制作に留まらず「チームでの開発サイクル」を体験することに重点を置きます。
研修後に期待できる人材像
- 業務システム系にもゲーム系にも対応可能なC#人材
- Gitによるチーム開発に慣れ、レビュー・マージ・デバッグが実務レベルで可能
- 配属直後に「小規模機能の実装担当」として即戦力化
費用感と導入の目安
- 総期間:6か月(約1,000時間)
- 費用相場:1人あたり 90万〜120万円
- 対象:新卒研修、中途入社者のキャッチアップ
人数規模が10〜20名になると、総額は数百万円〜数千万円規模のプロジェクトとなりますが、「配属後すぐに活躍できる人材」を育成できる点で投資効果は大きいといえます。
まとめ
C#とUnityを組み合わせた6か月の研修は、業務アプリ開発とゲーム開発の両方に対応できるハイブリッドな人材育成を可能にします。
新人教育を「基礎学習」だけで終わらせず、「即戦力化」まで持っていきたい企業にとって有効な選択肢となるでしょう。
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