Unity プロジェクトを Git 管理するには?

GitHub Desktop と Visual Studio の違いを解説

Unity での開発をチームで進めるうえで、Git によるバージョン管理は欠かせません。

その際によく使われるツールとして GitHub Desktop と Visual Studio の Git 機能があります。

どちらも GUI ベースで扱いやすいのですが、それぞれに強みと弱みがあるため、授業や実務でどちらを導入すべきか悩む方も多いでしょう。

この記事では、Unity + Git 管理における両者の違いを整理し、活用方法を解説します。


1. GitHub Desktop + Unity

特徴

  • GitHub が提供する公式クライアント。
  • 操作がシンプルで直感的。ステージング、コミット、Push/Pull がワンクリックで行える。
  • 複数リポジトリを一覧管理できるので、複数案件を行き来する場合に便利。

メリット

  • 学習コストが低く、初学者に向いている
  • 操作が軽快で、Git の基礎を理解するための入門ツールに最適。

注意点

  • Unity 用の .gitignore は手動で追加する必要がある。
  • Pull Request (PR) の作成やレビューは ブラウザへ遷移する。
  • コード編集・デバッグは別のエディタ(例: Visual Studio, VS Code)に頼る必要がある。

2. Visual Studio + Unity

特徴

  • Visual Studio 2022 には Git 機能が統合されており、IDE 内でコード編集と Git 管理が完結する。
  • Unity 用の .gitignore を プルダウンから選択できるようになり、余計なファイルを誤ってコミットする事故を防げる。
  • GitHub / Azure DevOps との PR 連携や AI によるコミットメッセージ生成 (Copilot) も利用可能。

メリット

  • IDE 内で「編集→コミット→Push」まで一気通貫できる。
  • AI 支援でコミットメッセージやコードレビューを効率化できる。
  • 実務でもそのまま使えるワークフローに近い。

注意点

  • プロジェクト作成直後は .sln/.csproj が存在しないため、最初に C# スクリプトを 1 つ作成してから初期化する必要がある。
  • 複数リポジトリを横断して管理する用途には不向き。
  • GitHub Desktop よりも情報量が多いため、初心者にはやや取っつきにくいこともある。

3. 機能比較表

観点GitHub Desktop + UnityVisual Studio + Unity
学習難易度低い(直感的)やや高い(情報量多め)
Gitignore手動で追加Unity 用をプルダウンで選択可
コミット/Push/PullGUI操作で簡単Git Changes ウィンドウで完結
ブランチ操作基本操作のみマージ・リベース・チェリーピック対応
PR作成ブラウザで実施IDE 内で完結
AI支援なしCopilot によるメッセージ生成・レビュー
複数リポジトリ一覧で管理可能1プロジェクト単位

4. 授業や実務での使い分け

  • 授業や入門段階GitHub Desktop が直感的でわかりやすい。Git の概念や操作の流れを学ぶには最適。
  • 実務を意識した開発演習Visual Studio の Git 機能を使うと、IDE 内で作業が完結し、AI支援も活用できる。就職後の現場でも役立つ知識になる。

まとめ

  • GitHub Desktop は「入門向け・直感的
  • Visual Studio Git は「実務向け・統合的
  • Unity プロジェクトの Git 管理は、どちらでも可能だが、目的や対象者に合わせて使い分けるのがベスト

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