基数変換と「有限小数」— 平成20年度過去問の本質

1. 問題

基数変換に関する記述のうち,適切なものはどれか。

選択肢
ア:2進数の有限小数は,10進数にしても必ず有限小数になる
イ:8進数の有限小数は,2進数にすると有限小数にならないこともある
ウ:8進数の有限小数は,10進数にすると有限小数にならないこともある
エ:10進数の有限小数は,8進数にしても必ず有限小数になる

2. 「有限小数」とは何か

小数には2種類がある:

種類
有限小数0.5 , 0.25 , 0.125
無限小数0.333… , 0.1 , 0.142857…

この違いは 割っている数(分母) によって決まる。


3. 進数と「割れる数」の関係

ある進数で小数が終わるかどうかは、その進数の「基数」で決まる。

進数基数素因数
2進数22
8進数82 × 2 × 2
10進数102 × 5

4. 有限小数になる一般ルール

分数

がある進数で有限小数になるのは:

分母 b の素因数が、その進数の基数の素因数だけでできているとき

つまり

進数使える素因数
2進数2
8進数2
10進数2 と 5

5. 各選択肢の論理チェック

ア✔ 正しい

2進数で有限

→ 分母は 2 だけでできている

→ 10進数は 2 と 5 を使える

→ 2だけならOK

→ 必ず有限小数


8進数で有限

→ 分母は 2 だけ

→ 2進数も 2 だけの世界

→ 必ず有限

→ 「ならないこともある」は誤り


8進数で有限

→ 分母は 2 だけ

→ 10進数は 2 と 5 を使える

→ 2だけならOK

→ 必ず有限


10進数で有限

→ 分母は 2 や 5 を含む

→ 8進数は 2 しか使えない

→ 5が入るとアウト

例:

→ 10進数では有限

→ 8進数では無限小数


6. 結論

正しいのは


7. 覚えるべき本質(試験対策用)

「A進数の有限小数がB進数でも必ず有限になる」 ⇔ Aの素因数 ⊆ Bの素因数

この問題は:

かどうかを見ているだけである。


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