教科書を一通り終えた直後にやるべきこと

― ○△×で「今の自分」を整理するチェックシート ―

基本情報技術者試験の教科書を、一通り読み終えた直後。多くの人が、こんな不安を感じます。

  • 思ったより覚えていない
  • 2進数やアルゴリズムが怪しい
  • 自分だけ理解が遅いのではないか

ですが、これは ごく自然な状態です。

むしろ、ここで一度立ち止まれる人ほど、その後伸びます。

この記事では、

IT未経験・キャリアチェンジの方の講習で実際に使っている「○△×チェックシート」 を紹介します。


このチェックシートの目的

最初に、はっきりさせておきます。

これは

テストではありません

実力診断でもありません

目的はただ一つです。

今の自分が何を知っていて何が怪しくて何がまだ手つかずかを把握すること

○が少なくても、まったく問題ありません。


○△×の付け方

  • ○:だいたい説明できそう
  • △:聞いたことはある/見れば思い出しそう
  • ×:正直よくわからない

直感で構いません。

悩まず、テンポよく付けてください。


① コンピュータ基礎

入力 → 処理 → 出力の流れが説明できる
2進数が何かは説明できる
10進数を2進数にする考え方を見たことがある
論理演算(AND / OR / NOT)を聞いたことがある
CPU・メモリ・ストレージの役割を区別できる

② アルゴリズム・擬似言語(科目B)

擬似言語の if の意味がわかる
for / while を見たことがある
配列が「同じ種類のデータの集まり」だとわかる
処理を上から順に追う意識がある
アルゴリズム問題に強い拒否反応がない

③ ネットワーク

ネットワークとインターネットの違いを聞いたことがある
IPアドレスという言葉を知っている
LAN / WAN という言葉を聞いたことがある
クライアントとサーバの役割を知っている

④ データベース

データベースが何のためにあるか説明できる
テーブル・レコード・フィールドを聞いたことがある
SQLという言葉を知っている
SELECT文を見たことがある

⑤ セキュリティ

ウイルス/マルウェアという言葉を知っている
不正アクセスという言葉を説明できる
暗号化という言葉を聞いたことがある
ID・パスワード管理の重要性がわかる

⑥ 法規・制度

著作権法という言葉を知っている
個人情報保護法を聞いたことがある
不正アクセス禁止法を聞いたことがある
ITと法律が関係する理由が何となくわかる

⑦ 自分自身について(とても大事)

教科書を一通り見終えた実感がある
「忘れているのは普通」だと理解している
これからプログラミングを学ぶことに強い拒否感はない

⑧ システム開発・ソフトウェア工学

※ここは ×や△が多くて当たり前の分野 です。

システム開発の流れ(要件定義〜運用)を聞いたことがある
ウォーターフォール/アジャイルという言葉を知っている
テスト工程がなぜ必要か何となくわかる
バージョン管理(Gitなど)という言葉を聞いたことがある
保守・運用という作業があることを知っている

この分野は、教科書だけでは○になりにくく、実際の演習やチーム開発を通じて理解が深まる分野です。


結果の見方(ここが一番重要)

○が多い人が「優秀」

×が多い人が「向いていない」

ではありません。

特に注目してほしいのは △ です。

  • △は「一度触れている」証拠
  • △は、復習や実践で一番○に変わりやすい

×は

「これから学ぶ場所がはっきりした」

という前向きな状態です。


このあと、どう学習につながるのか

このチェックで × や △ が多かった項目の多くは、

  • if / for / 配列
  • 処理の流れ
  • データの扱い方

として、C#などのプログラミング演習の中にそのまま登場します。

つまり、

教科書で「わからなかったもの」をプログラミングで「体感して理解する」

という流れになります。

最初から○だらけである必要は、まったくありません。


まとめ

教科書を一通り終えた直後に感じる不安は、

前に進んでいる証拠です。

  • 忘れているのは普通
  • ×が多くても問題ない
  • 今は「現在地がわかった」だけで十分

学習はここからが本番です。

情報焦らず、少しずつ。

続けていれば、○は必ず増えていきます。


もし、これから基本情報技術者試験やプログラミング学習に挑戦するなら、まずは

「今の自分を知る」ことから始めてみてください。

それが、いちばん確実な近道です。

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