【バージョン管理ツール入門 第4回】
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Gitとは何か
世界で最も使われているツール
現在、世界で最も使われているバージョン管理ツールがGitです。
プログラミングを学ぶ人も、転職や異動で開発に携わる人も、いずれ必ずGitと向き合うことになります。就職先や転職先の開発現場でも、ほぼ確実にGitが使われています。
Gitが生まれた理由
Gitは2005年に、Linuxの開発者**リーナス・トーバルズ(Linus Torvalds)**によって作られました。
Linuxは世界中の開発者が参加する巨大なプロジェクトです。数千人規模の開発者が、同時に同じソースコードを編集します。そのため、
- 多くの人が同時に開発できる
- 変更履歴を正確に管理できる
- 高速に動作する
仕組みが必要でした。そこで作られたのがGitです。
当時使われていたバージョン管理ツールでは、この規模の開発に対応できなかったと言われています。
Gitの特徴
Gitは次のような特徴があります。
高速:変更の記録や履歴の取得が速いです。大規模なプロジェクトでもストレスなく使えます。
履歴管理が強力:変更の差分を効率的に保存するため、ディスク容量を節約しつつ、細かい履歴を残せます。
チーム開発に強い:ブランチという「作業用の枝」を作り、複数人が並行して開発した後、変更を統合できます。
分散型:各開発者のPCに履歴のコピーがあるため、サーバが止まっても作業を続けられます。
なぜGitが選ばれているのか
Git以前にも、CVSやSubversion(SVN)などのバージョン管理ツールがありました。しかし現在、新規プロジェクトのほとんどがGitを採用しています。
理由の一つは、GitHubの存在です。GitHubはGitのリポジトリを無料でホスティングするサービスで、オープンソースプロジェクトの多くがここに集まっています。GitHubを使うにはGitが必要なため、Gitの普及が進みました。
もう一つの理由は、分散型であることです。リモートで作業する開発者同士が、柔軟に変更を共有できる点が評価されています。
世界中の企業で使われている
現在では
- Microsoft
- Amazon
- Apple
など、ほぼすべてのIT企業でGitが使われています。MicrosoftはGitHubを買収するほど、Gitのエコシステムを重視しています。
「Gitが使える」ことは、プログラマーとしての基本的なスキルとして期待されるようになっています。
Gitを学ぶときの心構え
Gitは最初、概念が分かりにくいと感じる人が多いです。「リポジトリ」「コミット」「ブランチ」など、聞き慣れない用語が並びます。
しかし、日常で使う操作は主に「add」「commit」「push」の3つです。まずこの3つに慣れることが大切です。詳しい仕組みは、使っていくうちに自然と理解できるようになります。
学習時や現場での導入では、GitHub DesktopというGUIツールから始めることが多いです。コマンドに抵抗がある場合も、画面操作で感覚をつかんでから進めると良いでしょう。
次回は、Gitを理解するための基本用語を説明します。



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