【C#】WinFormsアプリで自作クラスライブラリを作る(同一ソリューション内)
WinFormsアプリケーションで自作のクラスライブラリを作成し、それを使用する方法について説明します。クラスライブラリは、再利用可能なコードの集まりであり、様々なアプリケーション間で共有できるため、開発の効率化に役立ちます。
ステップ 1: クラスライブラリプロジェクトの作成
- Visual Studioを開きます。
- 「新しいプロジェクトの作成」を選択します。
- プロジェクトタイプとして「クラスライブラリ (.NET Framework)」を選択し、次に進みます。(.NET Coreまたは.NET 5/6/7/8等の場合は、適切なオプションを選択してください)
- プロジェクトに名前(例;Liblary)、ソリューション名(FormApp)を付け、保存場所を選択します。
- 「作成」をクリックしてプロジェクトを作成します。
ステップ 2: クラスの追加とコードの記述
- プロジェクトに右クリックし、「追加」>「クラス」を選択して、新しいクラスを追加します。
- クラスに名前を付けます(例:
Calc.cs
)。 - クラスファイルを開き、必要な機能を実装します。例えば、以下のようなシンプルなメソッドを持つクラスを作成します。
namespace Library
{
public class Calc
{
public int Add(int a, int b)
{
return a + b;
}
}
}
ステップ 3: クラスライブラリのビルド
- ソリューションエクスプローラーでクラスライブラリプロジェクトを右クリックし、「ビルド」を選択します。
- ビルドが成功すると、
bin\Debug
またはbin\Release
フォルダ内に.dll
ファイルが生成されます。
DLLは「Dynamic Link Library」の略で、Windowsオペレーティングシステムで使用される一般的なファイル形式の一つです。DLLは、アプリケーションに必要な機能を提供するために、複数のプログラムによって共有されるコードとリソースを含んでいます。
DLLは、通常、関数やクラス、データ構造などのコードとリソースを提供することができます。アプリケーションは、DLL内の関数やクラスを呼び出して、必要な機能を実行することができます。また、DLLは、アプリケーションのバージョンアップや修正を容易にすることができます。DLL内のコードやリソースを変更することで、アプリケーション自体を変更することなく、新しい機能を追加したり、問題を修正したりすることができます。
また、DLLは、動的リンクと静的リンクの2つの方法で使用することができます。動的リンクでは、DLLは実行時にロードされ、アプリケーションに必要な機能を提供します。静的リンクでは、DLLのコードとリソースがアプリケーションに含まれ、アプリケーション自体がDLLを含んでいます。
DLLは、多くのWindowsアプリケーションで使用されており、WindowsのAPI(Application Programming Interface)にも多数含まれています。DLLは、C、C++、C#などのプログラミング言語で作成することができます。
ステップ 4: WinFormsアプリケーションプロジェクトにクラスライブラリを追加
- WinFormsアプリケーションプロジェクトを新しく追加作成(例:FormApp)してください)。
- ソリューションエクスプローラーでWinFormsプロジェクトを右クリックし、「追加」「参照」を選択します。
- クラスライブラリプロジェクトのビルドで生成された
.dll
ファイルを見つけ、選択して「OK」をクリックします。
FormAppプロジェクトにLibraryプロジェクトの参照を追加します
全てのファイルの表示アイコンを選択した画面
ステップ 5: クラスライブラリの使用
- WinFormsアプリケーションのコード内で、クラスライブラリに含まれるクラスを使用します。例えば、以下のように
Calc
クラスのAdd
メソッドを使用できます。
using Library;
namespace FormApp
{
public partial class Form1 : Form
{
public Form1()
{
InitializeComponent();
Calc calc = new Calc();
int result = calc.Add(5, 3);
MessageBox.Show($"結果: {result}");
}
}
}
この方法で、自作のクラスライブラリをWinFormsアプリケーションに統合し、その機能を利用することができます。クラスライブラリを更新する場合は、変更後に再びビルドを行い、WinFormsアプリケーションプロジェクトに最新の.dll
を参照させる必要があります。
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