GitHub Desktop と Visual Studio で始める段階的更新ガイド

はじめに

Gitとは、ソースコードやファイルの変更履歴を記録し、複数人での共同開発を容易にする分散型バージョン管理システムです。プログラミングを学ぶ初心者にとって、Git と GitHub の操作は最初は難しく感じるかもしれません。GitHub Desktop を使うことで、わかりやすい GUI 操作でバージョン管理の基本を学べます。本ガイドでは「ローカルで新しいソリューションを作成したところ」から始めて、段階的に更新を繰り返す手順を説明します。


1. Visual Studio で新規ソリューションを作成

  1. Visual Studio を起動し、[新しいプロジェクトの作成] をクリック
  2. 「コンソール アプリ (.NET)」などのテンプレートを選んで [次へ]
  3. プロジェクト名(例: ObjectReturnPattern)と保存先フォルダを指定
  4. 「ソリューションを同一フォルダーに配置」にチェックし、[作成] をクリック

ポイント: まだ Git 管理は有効になっていません。ソリューションの雛形だけが作られた状態です。


2. ソリューションを Git リポジトリ化(GitHub Desktop GUI)

  1. ソリューションが保存されているフォルダをエクスプローラーから開いておく
    (例:CSharpProjectフォルダ)
  2. GitHub Desktop を起動
  3. エクスプローラーから、該当のソリューリョンフォルダ(例: ObjectReturnPattern)をGitHub Desktopにドラッグ&ドロップ
  4. 次のようなウィンドウが開くのでAdd repositoryを選択
  1. 続いて、次のようなウィンドウが開くので、create a reposistoryを選択
  1. 続いて登録ウィンドウが表示されますので以下を設定:
    • Name: そのまま
    • Local path: そのまま
    • Initialize this repository with a README: チェックしない
    • .Git ignore: ドロップダウンから Visual Studio を選択
  2. [Create repository] をクリック
  3. 左側パネルの History タブを開き、"Initial commit:" が追加されていることを確認

ポイント: GUI 操作だけで .git フォルダの作成から初回コミットまで自動で完了します。


3. 変更をコミットする

  1. Visual Studio でコードを修正・追加
  2. GitHub Desktop に切り替えると、Changes タブに修正したファイルが一覧表示
  3. コミットメッセージ欄に「何を変更したか」を短く記入(例: BankAccount classの実装)
  4. [Commit to main] ボタンをクリックしてコミット完了

ポイント: 小さな変更ごとにコミットすると、後で履歴を追いやすくなります。


4. 特定のコミットを確認・チェックアウトする

  1. GitHub Desktop の左側パネルで対象のリポジトリが選択されていることを確認
  2. 中央上部のタブから History を選択
  3. コミット一覧(左側リスト)から確認したいコミットをクリック
  4. 右側パネルにそのコミット時点のファイル変更内容が表示される
  5. そのコミットの状態に切り替えたい場合は、該当コミットを右クリックし、Create Branch from commitを選択
    • 新しいブランチ名を入力して [Create branch]

元の最新状態に戻す方法

  1. 画面左上のブランチ選択ドロップダウンをクリック
  2. main(またはデフォルトブランチ名)を選択
  3. 自動でリポジトリの最新コミット(HEAD)に切り替わることを確認
  4. 中央パネルの History タブで最新コミットが選ばれているかチェック

ポイント: 過去のコミットを試した後は、必ず main ブランチに戻して作業を続けましょう。


5. 段階的(インクリメンタル)更新のコツ

  • 小さな単位でコミット
    1 つの機能や修正が完了するごとに履歴を残す。
  • コミットメッセージを明確に
    何を・なぜ変更したかを第三者にも分かるように記述。
  • GUI で可視化
    GitHub Desktop の History や Changes タブで操作状況を把握。

6. まとめ

ローカルでソリューションを作成した後、GitHub Desktop でリポジトリ化し、コミット、さらに特定コミットの確認・チェックアウトまでの基本操作を学びました。このフローを繰り返すことで、安心して段階的に更新を行うスキルが身につきます。ぜひ操作しながら慣れてみてください!

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