自作アプリに生成AIを頼りすぎる危険性と正しい活用法
はじめに
最近は、ChatGPTなどの生成AIを使えば、数秒でコードを出力できます。とても便利ですが、ポートフォリオや学習用の自作アプリでAIに頼りすぎるのは大きなリスクです。この記事では、その危険性と、健全に活用するための指針を紹介します。
1. 生成AIに頼りすぎる危険性
(1) 理解の空洞化
AIが出したコードをそのまま貼り付けると、「なぜ動くのか」説明できない状態になります。
就職面接では必ず「この処理はどういう意図で書いたの?」と聞かれます。答えられなければ、自分の作品とは見なされません。
(2) 修正できないコード
ポートフォリオ提出後にバグや改善要望が出ても、AIが生成したコードの構造を理解していなければ修正ができません。結果として「借り物のアプリ」になってしまいます。
(3) 成長機会の損失
本来、学習の中で一番伸びる瞬間は「エラーが出る → 原因を調べる → 修正して理解する」です。AIに丸投げすると、この経験がごっそり失われます。
(4) 信用の低下
企業は「自分で作れる人」を求めています。AI生成コードをそのままポートフォリオに出すと、「技術を誤魔化している」と受け取られかねません。
2. 正しい活用の指針
活用してよい範囲
- 解説役:「このコードはどういう意味?」と説明してもらう
- 改善提案:「もっとシンプルに書ける方法は?」と相談する
- 情報整理:エラーメッセージを要約してもらう
- 調査補助:公式ドキュメントの読み方や検索キーワードを提案してもらう
避けるべき範囲
- アプリの主要機能を丸投げして作らせる
- 理解しないままコードをコピペして完成品にする
- 「動けばいい」と思ってポートフォリオに組み込む
3. 健全な使い方の流れ
- 自分で考えるまずは設計や実装の方針を自分で立てる。
- 実装・検証コードを書いて動かし、エラーを出す。
- AIを補助として使うエラー原因の仮説を整理、改善案や説明をもらう。
- 必ず検証AIの答えを鵜呑みにせず、動作確認と理解を行う。
- 自分の言葉で説明「なぜこう書いたか」を口頭や文章で説明できる状態にする。
まとめ
生成AIは「自走力を奪う存在」ではなく、使い方次第で学習を加速させる道具です。
- 骨格やアイデアは自分で考える
- AIは補助輪にとどめる
- 必ず自分で理解して検証する
これを徹底すれば、AI時代でも「自走力のあるエンジニア」として大きな武器になります。
ポートフォリオは“完成品”よりも“過程”が評価される
だからこそ、AIに任せるのではなく、自分の理解を積み上げましょう。
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