セマンティック・バージョニング(バージョン名の付け方)
セマンティック・バージョニング(Semantic Versioning)、略してSemVer、はソフトウェアのバージョン番号付けのための一般的な規則や規約のセットです。このシステムは、ソフトウェアのバージョンを管理し、リリースの種類(メジャー、マイナー、パッチ)を明確にするために広く採用されています。
目次
セマンティック・バージョニングとは
セマンティック・バージョニングの基本形式
セマンティック・バージョニングの基本形式は、MAJOR.MINOR.PATCH
の形式で表されます。ここで各部分は以下のように解釈されます:
- MAJOR: 互換性のないAPIの変更があった時にインクリメントされます。
- MINOR: 後方互換性を保持しながら新機能が追加された時にインクリメントされます。
- PATCH: 後方互換性を保持しながらバグ修正が行われた時にインクリメントされます。
セマンティック・バージョニングの重要性
- 互換性の保証: バージョン番号を見るだけで、アップデートが既存のシステムやライブラリに与える影響を把握できます。
- 明確なコミュニケーション: バージョン番号を通じて、開発者はリリースの性質(バグ修正、新機能、破壊的変更など)を簡単に伝えることができます。
- 自動化と依存関係管理: セマンティック・バージョニングは、ソフトウェア依存関係の管理や自動アップデートシステムにおいて重要な役割を果たします。
追加的なラベル
セマンティック・バージョニングでは、追加的なラベルを使用して、プレリリースやビルドメタデータを表現することもできます。たとえば:
- プレリリース:
1.0.0-alpha.1
- ビルドメタデータ:
1.0.0+20130313144700
セマンティック・バージョニングの限界
セマンティック・バージョニングは多くの場合に有用ですが、すべての状況に適しているわけではありません。例えば、大規模で複雑なシステムや、非常に頻繁に変更が行われるシステムでは、バージョン管理の方法が異なることがあります。
まとめ
セマンティック・バージョニングは、ソフトウェア開発における明確なコミュニケーションと効率的なバージョン管理を実現するための強力なツールです。それは、開発者がリリースの内容と影響を正確に伝えるのに役立ち、使用者がソフトウェアのアップデートに伴うリスクを理解しやすくします。
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