Microsoft Store(Windows Store)によるアプリケーション配布手順


Microsoft Storeを利用したアプリケーションの配布は、Windowsユーザーに広範囲にわたってアプリケーションを提供する効果的な方法です。Microsoft Storeにアプリケーションを公開するには、特定の手順に従い、アプリケーションをパッケージ化し、審査を通過する必要があります。本資料では、その具体的な手順を説明します。


1. Microsoft Developer Accountの作成

Microsoft Storeにアプリケーションを公開するためには、Microsoftの開発者アカウントが必要です。

手順

  1. Microsoft Developer Accountを作成:
    • Microsoft Partner Centerにアクセスします。
    • 開発者アカウントを作成します。個人または組織アカウントを選択し、登録料を支払います。
  2. Microsoft Partner Centerにサインイン:
    • 作成した開発者アカウントでサインインします。

2. アプリケーションのパッケージ化

Microsoft Storeで配布するためには、アプリケーションを適切な形式にパッケージ化する必要があります。

手順

  1. Visual Studioを使用してアプリケーションをパッケージ化:
    • Visual Studioでプロジェクトを開きます。
    • メニューの「プロジェクト」から「アプリケーションのパッケージ化」を選択します。
  2. パッケージマニフェストの設定:
    • パッケージマニフェストファイル(Package.appxmanifest)を編集し、アプリケーションの名前、バージョン、アイコン、説明などを設定します。
  3. 署名の設定:
    • アプリケーションに署名するための証明書を設定します。証明書がない場合は、Visual Studioで開発用の証明書を作成できます。
  4. リリースビルドの作成:
    • Visual Studioでアプリケーションのリリースビルドを行います。
    • 「発行」メニューから「パッケージの作成」を選択し、UWPアプリケーションやMSIXパッケージを生成します。

3. アプリケーションの提出

パッケージ化したアプリケーションをMicrosoft Storeに提出します。

手順

  1. Microsoft Partner Centerにアクセス:
    • Microsoft Partner Centerにサインインします。
    • 「ダッシュボード」で新しいアプリケーションを作成します。
  2. アプリケーション情報の入力:
    • アプリケーション名、カテゴリ、価格設定、対象地域など、必要な情報を入力します。
  3. パッケージのアップロード:
    • パッケージ化されたアプリケーションファイル(.msix/.appxなど)をアップロードします。
  4. アプリケーションの提出:
    • 必要な情報をすべて入力し、アプリケーションを提出します。提出されたアプリケーションは、Microsoftの審査プロセスに入ります。

4. 審査と公開

アプリケーションはMicrosoftによって審査され、審査に合格するとMicrosoft Storeに公開されます。

手順

  1. 審査プロセス:
    • Microsoftがアプリケーションのセキュリティ、安定性、適合性を確認します。このプロセスには数日かかることがあります。
  2. 審査結果の確認:
    • Partner Centerのダッシュボードで審査結果を確認できます。修正が必要な場合、指摘された点を修正し、再度提出する必要があります。
  3. アプリケーションの公開:
    • 審査に合格すると、アプリケーションがMicrosoft Storeに公開されます。
    • 公開後、世界中のWindowsユーザーがStoreからアプリケーションをダウンロードおよびインストールできるようになります。

5. 更新とメンテナンス

公開後も、アプリケーションの更新やメンテナンスが必要です。

手順

  1. アプリケーションの更新:
    • 新しいバージョンのパッケージを作成し、Microsoft Storeに再提出することで、ユーザーに自動的に更新が配布されます。
  2. ユーザーフィードバックの管理:
    • Microsoft Storeのダッシュボードで、ユーザーレビューやフィードバックを管理できます。これを参考にしてアプリケーションの改善を行います。
  3. 定期的なメンテナンス:
    • 定期的にアプリケーションを更新し、バグ修正や新機能の追加を行うことで、ユーザー満足度を向上させます。

まとめ

Microsoft Storeを通じてアプリケーションを配布することで、広範囲にわたるWindowsユーザーにリーチでき、セキュアな配布と自動更新機能を利用できます。プロセス全体を通して、適切にパッケージ化し、審査を通過することが重要です。開発者アカウントを作成し、アプリケーションのパッケージ化から提出、公開、更新までの手順をしっかりと管理することで、効率的にアプリケーションを配布できます。