卒業後、Unity制作のモチベーションが続かないのは普通です
― 続ける鍵は「情熱」より「リリースの場」 ―
職業訓練で6か月間、C#とUnityを学んだ受講生の多くが、卒業前後にこう言います。
卒業してからもUnityを続けられる気がしません
モチベーションが保てるか不安です
この不安、実はかなり自然です。
むしろ私は、
不安に思えている時点で、現実が見えている
と思っています。
訓練中は特殊環境だった
訓練期間中は、
- 講師がいる
- 仲間がいる
- 課題がある
- 締切がある
- 発表がある
こうした環境がありました。
この環境では、多少モチベーションが低くても進めます。
なぜなら、
自分で「やる理由」を作らなくていいから
です。
卒業後に最も変わるのはここです。
Unityが続かない理由①
作りたいものが曖昧
よくあるのが、
Unityを勉強しよう
何かゲームを作ろう
という状態。
これは危険です。
続く人は違います。
- シューティングを作りたい
- VRを作りたい
- 知育ゲームを作りたい
こういう人は強い。
なぜなら、
Unityが目的ではなく、手段だから
です。
Unityが続かない理由②
最初から難しすぎるものを選ぶ
初心者が作りたがるもの:
- オンライン対戦ゲーム
- MMO
- 3Dアクション
- オープンワールド
全部重いです。
特にネットワークゲームは別格。
必要なのは、
- Unity
- C#
- 通信
- サーバー
- 非同期
- 同期制御
つまり、
ゲーム制作に見えて、実は大規模システム開発
だったりします。
ここで心が折れる人は多いです。
Unityが続かない理由③
成果が見えにくい
プログラミングは努力と成果が比例しません。
3時間頑張って、
- バグ1個直した
- エラー1個消えた
だけの日もあります。
初心者ほど思います。
自分は向いてないのかな…
違います。
単に、
進歩が見えにくい世界
なだけです。
Unityが続かない理由④
就活と生活が始まる
卒業後は現実が来ます。
- 就職活動
- 面接
- 家庭
- 生活費
- 体力
特に社会人経験者ほど、
「毎日Unity」
は簡単ではありません。
だから、
最近全然触れてない…
と落ち込む必要はありません。
本当に重要なこと
卒業後に重要なのは、
毎日Unityを触ることではありません。
重要なのは、
完全にゼロにしないこと
です。
例えば、
- 週1回
- 30分
- スクリプト1本読む
- バグ1個直す
これだけでも違います。
半年後に差がつくのは、
毎日10時間やる人ではなく、
ゼロにしなかった人
です。
モチベーションが続かないなら
「リリースの場」を作る
ここが今日の本題です。
Unity制作が止まる人の多くは、技術不足より先にこうなっています。
作っているけど誰にも見せない
完成しても自分しか遊ばない
締切がない
これは危険です。
なぜなら人は、
誰にも届かないものを長く作れない
からです。
リリースは「完成」の強制力になる
個人開発で最も難しいのは、
実はコーディングではありません。
最も難しいのは、
終わらせること
です。
エンジニアはすぐこうなります。
- もっと良くしたい
- リファクタしたい
- 機能追加したい
- 設計を見直したい
結果、
永遠に終わらない。
でもリリース日があると変わります。
今月末に公開する
来週友人に遊んでもらう
そう決めるだけで、
完璧じゃなくても出そう
になります。
これは実務そのものです。
小さすぎるリリースでいい
ここで誤解してほしくないのは、
リリース = App Store公開
ではありません。
初心者なら、この順で十分です。
レベル1:コード公開
GitHub
見られるもの:
- コード品質
- README
- コミット履歴
- 継続性
採用側が意外と見ています。
レベル2:最初のゲーム公開
unityroom
日本のUnity学習者向けとして非常に優秀です。
メリット:
- WebGL対応
- 日本語
- 審査ほぼなし
- コメントあり
- プレイ数が見える
最初の1本に最適。
レベル3:海外公開
itch.io
- PCゲーム
- ブラウザゲーム
- 有料販売可能
インディー開発者の定番です。
レベル4:動画で見せる
YouTube
X
ゲームは、
インストール前に動画で見たい人が多いです。
例えば、
- 30秒PV
- プレイ動画
- 開発進捗GIF
これだけでも十分。
Xは特に強い。
進捗投稿がそのままモチベーションになる人もいます。
レベル5:ストア公開
Google Play Console
App Store Connect
Steamworks
ここまで来ると本格的です。
ただし必要なのはゲーム制作だけではありません。
- スクリーンショット
- 説明文
- 規約対応
- 審査対応
- マーケティング
- プライバシーポリシー
初心者には重いです。
実はおすすめなのが Game Jam
これはかなり重要です。
Unity1週間ゲームジャム
Global Game Jam
Game Jam の強さはシンプル。
締切がある。
つまり、
モチベーションがなくても作る。
これは職業訓練の環境に近いです。
- 仲間がいる
- 締切がある
- 発表がある
- 公開される
だから卒業生にはかなり向いています。
AI時代はさらに重要
今は
ChatGPT
GitHub Copilot
があります。
コード生成はかなり速くなりました。
でもAIは、
- 書くのは速い
- 完成させてはくれない
です。
AIに
ジャンプ処理作って
UI作って
セーブ作って
は頼めます。
でも、
いつ公開するか
どこで終わらせるか
誰に遊んでもらうか
これは人間が決める必要があります。
最後に
私は受講生にこう伝えたいです。
卒業後にUnityのモチベーションが下がるのは普通です。
それは意志が弱いからではありません。
環境が変わるからです。
でも、完全にゼロにしなければ大丈夫。
そして、もし続けたいなら
「学習」より先に
「リリースの場」を作ってください。
GitHubでもいい。
unityroomでもいい。
itch.ioでもいい。
YouTubeでもいい。
Game Jamでもいい。
外に出した瞬間、
次に直したい点が見えます。
それが次の制作の燃料になります。
モチベーションの正体は、
情熱だけではありません。
多くの場合、それは――
誰かの反応です。





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